[造手] Daniele Piccinin / ダニエーレ・ピッチニン
[銘柄] Bianco Muni / ビアンコ・ムーニ
[国] Italy / イタリア
[地域] Veneto / ヴェネト州
[品種] シャルドネ, ドゥレッラ
[タイプ] 白 / 辛口 / ミディアムボディ
[容量] 750ml
<畑・栽培>
1000年以上前からこの地域で栽培されていた「ドゥレッラ」という白ブドウがありますが、もともとはRabiosa(ラビオーザ、過激な、の意)と呼ばれていた品種で、名前通り、鋭い酸、強いタンニンが特徴。ただでさえマイナーな上に、酸が強すぎることもあって、植え替える人がほとんど。未だに栽培している人の大半は、その酸を利用してスプマンテを生産しています。
しかしダニエーレは、本当に完熟したドゥレッラならば絶対に偉大な白ワインを造れると信じ、家の近くを開墾してあえてこのブドウを植えました。そして、さらに標高の高い(海抜500m)場所には、土壌、標高の高さ、気候などが合っていると考え、ピノ ネーロを植えました。
<醸造>
ステンレスタンクで熟成させたシャルドネと古い小樽で熟成させたドゥレッラをブレンド。
<ストーリー>
ダニエレ君ことダニエーレ ピッチニンです!最新の2015年ヴィンテージがなんと10回目の仕込みだったんですね・・・時の流れの速さにあんぐりしてしまいます。
初ヴィンテージである2006年がリリースされる際、ワインの価格のことやヴィナイオータへの割当量のことなど、一緒に話して決めたという事をいきなり思い出しました。
価格的には、師匠であるアンジョリーノのサッサイアを基準とするべきとアドバイスしました。
単位面積当たりの収量で彼らの間に大差はないでしょうし、リリースするタイミングもほぼ一緒なわけですし。加えて、弟子がいきなりサッサイアより高い値段でワインをリリースさせたら、師匠からしても日本のマーケットからしても若干感じ悪く見られちゃうよと冗談交じりで言ったところ、
「オータサン勘弁してよ、そんな畏れ多いことしないって!!もともとサッサイアよりは低い設定にするつもりだったし!」とあわてて返答するダニエレ君(笑)。
「俺(ヴィナイオータ)のスタンスとしては、ダニエレ君が造るワインならばオファーされた全量を引き取り続けるつもりだけど、いきなり5割以上の量をうちが買うっていうのはあまり健全じゃない気もしてる。2006年は数千本っていう生産本数だからいいけど、これが順調に生産量を増やしていった時に、うちがその量を買い切れない可能性もあるし。だからうちに5割売って、残りの5割はイタリア&諸外国に伝え売る努力をする。で、1年経っても残ったものはうちが買う。こんな感じがいいと思うんだ。」
取り扱い当初は売り切れるまでに1年以上かかっていましたが、今や入荷と同時に売り切れてしまう状況に…ああ、5割だなんて言わなければ良かった(笑)。
と冗談はさておき…どこかで書いたような気がしますが、ヴィナイオータは会社としての第一義に年商ほにゃらら円ですとかを掲げたことはありません(もちろん支払いで造り手をあまりお待たせさせない程度には売らなければいけませんが・・・)。ですが、オータが入れ込んでいる造り手にとっての世界一のパトロンという座にはまあまあ執着があるかもしれません。
ここで変な告白をしますが、ヴィナイオータは何軒かの造り手に何年分(何ヴィンテージ分)かの代金を前払いしちゃっています。商品を回転させることで生業を成立させている僕たちのような業種で、数年先の支払いを今してしまうというのは非常にリスキーなことなのかもしれませんが、頼まれてしまったら二つ返事でOKしてしまう僕がいます。
カンピ・ディ・フォンテレンツァのところでも書いたように、僕は造り手に良い仕事ではなく凄い仕事をしてもらいたくて、そのためには心身の充実や(特に経済面での)心配事をなくし畑ないしセラーでの仕事に専心できる環境を整える事が肝要と考えていて、その状況実現のために先行投資が一役買えると確信していているわけですから、僕としてはやらないわけにはいかず・・・。
リスクを冒してでも支援するのは、「一日でも早く今よりも凄みを増したワインを飲んでみたい!」というオータいち個人の欲の部分が強く関わっている気が…やはりヴィナイオータはオータの趣味の延長線上にあるようです(笑)。
あ、オータいち個人と書きましたが、その感動は皆さんと分かち合えるものだという確信も前提としてあったりしますので…。 ダニエレ君に関して言うなら、セラー設備さえ整えば今よりもさらにえげつない仕事をしてくれることは目に見えています!!
で、ヴィナイオータが彼にとって世界一のパトロンだとして、そのパトロンを支えているパトロンはといえば・・・そうです、彼らのワインを扱ってくださっているお酒屋さん、レストランさん、そして一人一人の飲み手の方たちなのです!
5年後くらいの彼のワインを楽しみにしつつ、今日も明日も彼のワインをせっせと飲みましょう!
(輸入元情報より引用)
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