[造手] Cavallotto / カヴァロット
[銘柄] Barolo Bricco Boschis Vigna San Giuseppe / バローロ・ブリッコ・ボスキス・ヴィーニャ・サン・ジュゼッペ
[国] Italy / イタリア
[地域] Piemonte / ピエモンテ州
[品種] Nebbiolo / ネッビオーロ
[タイプ]赤 / 辛口 / フルボディ
[容量] 750ml
<畑・栽培>
★★★(エノジェア)評価を得ているブリッコ・ボスキスの中でも特に優れた中腹部に位置する樹齢の高い区画がサン・ジュゼッペ。最も力強く、しっかりとした骨格のバローロらしいバローロが生まれる畑。
<醸造>
発酵・熟成はスラヴォニア産の大樽。熟成期間は5年以上。
<ストーリー>
「カヴァロット」は 1928 年から 5 世代続く老舗。古典バローロと言えば必ず名前が挙がる名家。当主は地元で偏屈者として有名な「ジュゼッペ」。
『バローロの畑は相続で細分化されているが僕等のブリッコ・ボスキスは1ヶ所。だからバローロで初めて有機栽培の導入を実現できた』
1948 年には現在のカンティーナが完成し「カヴァロット」の名前でバローロの販売を開始。1967 年には「ブリッコ・ボスキス」の畑名が認められた。
『バローロの中心にあるブリッコ・ボスキス。地質的には 2億3,000年前の漸新世に起源を持つ青色マールと粘土石灰の混合土壌』
栽培を担当する「アルフィオ」は地質学者でもあり、バローロの地質を研究している。 「バローロ」と「ラ・モッラ」はトルニアン期(700 万年前)に起源を持ち砂質と粘土石灰の混合土壌で比 較的軽い土壌。セッラルンガとモンフォルテはランギアン期(1,300 万年前)の土壌でマンガンや鉄が多く含まれていて重たい土壌。
『トルニアン期の新しい土壌とランギアン期の古い土壌がぶつかる場所がブリッコ・ボスキス』
【60年代から有機栽培】
32〜38hl/haと収量は少ないが、収量制限はしていない。樹齢の高さと痩せた土壌の影響で収量が自然に落ちているだけ。
『果実を切り捨てるのは農民として間違っている。グリーンハーヴェストは行わない』
現代のワイン造りではグリーンハーヴェスト(摘果)で収量を制限して凝縮した葡萄を得ることは常識だが、彼等は一切行わない。
『人為的に凝縮させて現代の嗜好に合わせても意味がない。カヴァロットのバローロの良さは色調が淡くても味わいに骨格があること』
「カヴァロット」はバローロで最も早く有機栽培を導入したことでも知られている。1960年代、農業の効率化が始まり農薬が全盛期の時代だった。
『当時は有機栽培の畑は1ヶ所も無かった。トリノ大学とサン・ミケーレ研究所との共同研究で循環型農業を目指し完全有機栽培を導入した』
農民として自分達の土地を健全に残していくことを考えてのことだった。今では更に進化していて除草剤は勿論、殺虫剤や防カビ剤、ボルドー液も使わない。
『銅も硫黄も使わない。使うのは海藻を乾燥させて水に溶かしたものやヴィネガー、蜂蜜等。ベト病も全て天然の素材で対応する』
下草はある程度まで生やし、一定の高さまで育つと手作業で刈りとり、畑を耕すことなく放置しておく福岡正信が提唱した不耕起栽培を実践している。
『畑を耕す必要も無い。土壌が活性化すればミミズやバクテリアの活動で土壌は自然と酸素と窒素を得てバランスをとる』
【偉大な畑ブリッコ・ボスキス】
セラーにはスロヴェニア産の大樽が30以上並んでいて古い樽の注ぎ口は鹿の角でできている。
『注ぎ口が鹿の角なのでワインは鉄やステンレスに触れずに熟成する。ワインは柔らかく成長する』
■バローロ・ブリッコ・ボスキス ブリッコ・ボスキス畑のみ。大樽で36ヶ月熟成。東、 南、西部。丘の上、中、下部で分けて収穫、醸造しアッサンブラージュすることでバランスを得ている。
■バローロ・ヴィニョーロ・リゼルヴァ 1945、1966 年に植樹された 1.56ha の畑でカスティリオーネを代表する畑。 「ブリッコ・ボスキス」の 1 つ南の丘の南西部。「モンプリヴァート」と同じ斜面。土壌はセッラルンガに近い。
■バローロ・サンジュゼッペ・リゼルヴァ ブリッコ・ボスキスの区画の一部。最も古い樹で 73年を越す。絶対的な威厳を持ちカスティリオーネ・ファレットらしさを最大限に発揮したカスティリオーネ・ファレットを代表する偉大なワイン。
『樽熟成 48〜60ヶ月のバローロ・リゼルヴァを造っ ているのは5社しかない。ボトルではなく樽で熟成することで酸素がワインを育ててくれる』
(以上、輸入元情報より引用)[2]