[造手] Domaine de Bichery / ドメーヌ・ド・ビシュリー
[銘柄] La Source / ラ・スルス
[国] France / フランス
[地域] Champagne / シャンパーニュ地方, Côte des Bar / コート・デ・バール
[品種] Pinot Noir 65%, Chardonnay 35% / ピノ・ノワール, シャルドネ
[タイプ] 発泡 / 白 / 辛口 / ミディアムボディ / 酸化防止剤無添加
[容量] 750ml
<銘柄エピソード:Edited by essentia>21VT
初ヴィンテージから造られているビシュリーのルーツと呼べるキュヴェ。収穫年:2021年の収穫ブドウ100%、R21は、Récolte2021(=2021年収穫)の略。
<栽培:Edited by essentia>
リューディ:ピノ・ノワールはアン・ヴァル・デュ・クロとラ・フォンテーヌ・デュ・ノワイエ。シャルドネはアンヴェール・ド・ヴァル・メントラとアン・シャルム・ド・ファン。
<醸造:Edited by essentia>
コカール社の水平式圧搾機で圧搾。ピノとシャルドネは別々に醸造するが、どちらもバリック(新樽は用いない)40%、ステンレスタンク60%でアルコール発酵とシュール・リーで熟成。マロ発酵は自然に実施。アッサンブラージュをした後、清澄も低温安定法も行わず、ノンフィルターでティラージュ。リキュール・ド・ティラージュは、ビオ認証のMCRを使用。SO2は圧搾からデゴルジュマンに至るまで完全に無添加。2021ヴィンテージの収穫日は、アン・ヴァル・デュ・クロのピノが9/12。ラ・フォンテーヌ・デュ・ノワイエのピノが9/13。アン・シャルム・ド・ファンのシャルドネが9/15。アンヴェール・ド・ヴァル・メントラのシャルドネが9/16。2022年5月19日ティラージュ。2024年3月デゴルジュマン。ドザージュはゼロ(ブリュット・ナチュール)。総生産量9,704本。アルコール度数12度。
※シャンパーニュにおける MCR は、フランス語 "Moût Concentré Rectifié"(ムー・コンサントレ・レクティフィエ) の略で、日本語では 「濃縮還元果汁」 または 「濃縮ぶどう果汁(補糖用)」 と訳されます。
<ストーリー:Edited by essentia>
コート・デ・バールに現れたライジングスター
ドメーヌ・ド・ビシュリーは、クランデスタンやサリマ&アラン・コルドイユなど新しい才能が続々と生まれるコート・デ・バールに、ラファエル・ピコネによって2015年に創設されたグローワーです。2018年にリリースされたデビュー・ヴィンテージから世界中で争奪戦が始まり、あっという間に人気グローワーとなりました。ドメーヌでは、その年に感じたインスピレーションを大切にし、『毎年同じシャンパーニュは生まれない』という哲学でシャンパーニュ造りをしています。
年々ナチュールへと進化し続けるドメーヌ
ビシュリーは、オーレリアン・ルルカンなどが参加するグローワーのグループ「デ・ピエ・エ・デ・ヴィーニュ」やエマニュエル・ブロシェなどが加盟する「アソシャション・デ・シャンパーニュ・ビオロジック」に参加。他の造り手との交流を通して年々進化を続けています。現在、全てのキュヴェが、野生酵母による発酵、醸造添加物無添加、ドザージュゼロで、SO2も20VTからは完全に無添加のナチュラル・シャンパーニュとなっています。
ドメーヌの概要
ドメーヌ・ド・ビシュリーは、クランデスタン、サリマ&アラン・コルドイユなど新たな才能が続々と生まれているコート・デ・バールに2015年創設されたドメーヌです。当主のラファエル・ピコネは1987年生まれ。ボーヌとスイスの学校で醸造とブドウ栽培を修めた後、スイスのドメーヌ・トラプレッティやボルドーのシャトー・パプ・クレマンで研鑽。その後、2013年に両親から兄との分割で継承したブドウ畑を元に、2015年に、ドイツ出身の妻ハンナとともにリセイの隣村のNeuvillesurseineヌヴィル・シュール・セーヌにドメーヌを設立しました。現在の栽培面積は7ヘクタールで、ヌヴィルジエ・シュール・セーヌと隣村のGyé-sur-Seineジェ・シュール・セーヌとCourteronクルトゥロンに点在する8つのリューディに区画を所有しています。ピノ・ノワールとシャルドネの2品種(ごくわずかにムニエ)を栽培しています。畑の植樹比率は1ヘクタール当たり8,000本。剪定方法はコルドン式、シャブリ式、ギヨ式。土壌は、キンメリジャン階の粘土石灰、テール・ルージュ(火山性赤土壌)、テール・グリース(キメリジャン階の泥灰)です。
栽培について
ドメーヌでは除草剤や殺虫剤などは一切使用しておらず、設立当初より完全なビオロジックでブドウ栽培を行っています。畝の間にはカバークロップを生やし、年に2〜3回耕耘を行って土を耕しています。ドメーヌが所有する区画は急勾配の場所が多いため耕耘には馬は使っていません。雑草は年に1回手作業で全ての区画で取り除いています。施肥に関しては、近所の農家から譲り受けた厩肥を10ヶ月かけて堆肥にして、各区画の状況に応じて撒いています。毎日畑に出てブドウの状態を観察するのが大好きなピコネ夫妻は、観察に大きな主観を置くビオディナミに大きな関心を持っています。既に調剤などのビオディナミの手法を導入しており、数年以内にビオディナミに転換することを目指しています。2020年からは、ルルカンやトマ・ペルスヴァルが参加するレコルタンのグループ「デ・ピエ・エ・デ・ヴィーニュ」やエマニュエル・ブロシェなどが加盟する「アソシャション・デ・シャンパーニュ・ビオロジック」に参加。他の造り手との交流を通して、さらに見識を広めて、新しいアイデアを栽培や醸造に取り入れ、進化を続けています。
醸造について
栽培した最良のブドウのみでシャンパーニュを造るという哲学から、デビュー・ヴィンテージとなる2015ヴィンテージでドメーヌがティラージュしたのは僅かに4,680本で、3種類のキュヴェが造られました。残りのブドウや果汁は全て(約6割)は地元の共同組合や知人のミクロ・ネゴスに売却しています。シャンパーニュにおいて、特にメゾン系のNMキュヴェは常に一定の品質・味わいであるということを重視してワイン造りをしていますが、ドメーヌ・ド・ビシュリーでは『毎年同じシャンパーニュは生まれない』という哲学でシャンパーニュ造りを行っています。なぜなら、その年の天候といった自然要因の特徴や個性といった多様性がシャンパーニュの品質に反映されると考えているからです。主役はブドウとテロワールであり、ヴィニュロンはワインとの橋渡し役に過ぎないということです。このため、ドメーヌのシャンパーニュのスタイルは、単一年のブドウのみで醸造し、その年によって個性が異なるというものです。アッサンブラージュの比率も、その年の天候やブドウから感じたインスピレーションを大切にして決めているため、毎年異なります。全てのキュヴェが、野生酵母による発酵、醸造添加物無添加、ドザージュゼロ、SO2も2020ヴィンテージからは完全無添加のナチュラル・シャンパーニュとなっています。
ドメーヌのリューディ
ドメーヌは、ヌヴィル・シュール・セーヌと隣村のGyé-sur-Seineジェ・シュール・セーヌにある8つのリューディに区画を所有しています。ドメーヌのキュヴェの醸造に使われる、主要なリューディは以下の6つになります。EnValduClosアン・ヴァル・デュ・クロ:栽培面積0.7ha(1977年植樹のピノ・ノワール0.56ha、シャルドネ0.14ha)、南東向き斜面。EnValLigéアン・ヴァル・リジェ:栽培面積0.85ha(1984,85,89,91年植樹のピノ・ノワール)、南西向き斜面。LaFontainedunoyerラ・フォンテーヌ・デュ・ノワイエ:栽培面積0.84ha(1985,87年植樹のピノ・ノワール)、西北西向き斜面。EnversdeValMentraアンヴェール・ド・ヴァル・メントラ:栽培面積1.11ha(2006年植樹のシャルドネ)、北西向き斜面。EnCharmedFinアン・シャルム・ド・ファン:栽培面積0.4ha(2015年植樹のシャルドネ)、南西向き斜面。LesMéesレ・メ:栽培面積0.6ha(樹齢55〜60年のピノ・ノワール)、南西向き斜面。
(以上、輸入元情報を基にエッセンティアにて編集。転載の場合は必ず引用元を明記のこと)