[造手] Thomas Niedermayr / トーマス・ニーデルマイヤー
[銘柄] Solaris / ソラリス
[国] Italy / イタリア
[地域] Trentino Alto Adige / トレンティーノ・アルト・アディジェ州, Alto Adige側, Schulthauser Weg
[品種] ソラリス(メルツリングとGm6493の交配品種)
[タイプ] 白 / 辛口 / ミディアムボディ
[容量] 750ml

<輸入元コメント>2019ヴィンテージ
2019年の『ソラリス』はアロマティック中にも強い骨格と驚くべき余韻の長さ・・・。ゴリゴリのミネラル感はヴァイスブルグンダーを凌ぐのではと思う程。伸びやかさもあり、最上のアルザスにも通じる雰囲気を持っています。トーマス・ニーデルマイヤーらしいクリーンさ、SO2が少ないこともありしなやかさやわらかさもある衝撃作です!

<栽培>
5ha、無肥料、無農薬、不耕起。畑は約30年、一度も施肥をしておらず、一年目の苗木にすら肥料は与えず厳しい環境で栽培。畑は耕すことはなく、特に若いブドウの樹の畝にはヒマワリを植える。

<ストーリー>
2012年にワイナリーを引き継ぎ、まだ30代半ばのトーマス。2019年はギアが一つ上がりテンションが上がっています!伸びしろしかないトーマス・ニーデルマイヤー。

「ここは楽園なのか…」と思うほど美しい畑。
穏やかで美しい風景のアルトアディジェでは静かに革命が起こってしました。これまでの伝統的な葡萄品種に代わり、トーマス・ニーデルマイヤーをはじめとするアルト・アディジェの一部の造り手たちが、交配された「PIWI」とよばれるハイブリットの品種へ植え替えを進めていました。ワインの販売場だけをみればリースリングやゲヴュルツトラミナーなどを作り続けていた方がはるかに有利なのは火を見るよりも明らか。しかし、「持続可能な農業」という事を考えた時に、畑にボルドー液などに含まれる銅のような重金属や硫黄を多量にまくことに疑問を感じた造り手は積極的に植え替えをしていったそうです。そんなPIWI植え替えの指導的な役割をしたのがトーマス・ニーデルマイヤーの父親の代の「ホフ・グランベルグ Hof Gandberg」

銅や硫黄さえほとんど必要とせずに、ベト病やウドンコ病といった真菌(カビ)性の病気に極めて強い耐性をもつこれらのブドウは環境への負荷を減らすために新たに生まれた品種たち。交配品種というと、研究所で人工的なアプローチで生み出されると想像される方もいると思います。しかし、実際にはブドウの花の蕾が膨らみ始めたころに、花弁を一枚めくり、メシベに他のブドウの花粉を受粉するという地道な手作業によるもの。その種をブドウ畑に植えて、芽が出て樹になり、実際に結実し、さらにワインになるまでまったく結果が読めません。この作業を長年繰り返し選ばれ残ったのがPIWIのブドウなのだそうです。ここで、「あれ?」と思った方も多いと思います。一般的にワイン用のブドウは接ぎ木によって増やされていて、種を植えてもブドウはならないと言われていますし、僕もそう思っていました。トーマスにそのことを話すと、顔色一つ変えずに穏やかに「そんなことないよ、ブドウは生るよ」と語ってくれました。

トーマス・ニーデルマイヤーの父親はかつて地元の協同組合に所属していました。しかし約30年前に、「ブドウ畑を有機的なアプローチをしたい」ということで協同組合の他の組合員と意見が衝突、組合を抜けます。そして当時、ドイツで始まった自然農法の組合「ビオランド」をアルトアディジェで設立、この地の自然栽培の中心的な存在となっていきます。ヒマワリは根が地下2−3メートルにまで達し、その根が枯れることにより土の中に隙間が生まれ空気が含まれる柔らかい土壌になるのだそうです。さらにヒマワリは花が大きく、蜜や花粉が豊富な為、たくさんの蜂が寄ってくるため受粉が円滑に進むのだそうです。

彼が作るSolaris (ソラリス)やBronner(グロンネル)、Souvenir Gris(ソーヴィニエ・グリ)。これらの交配品種から作られたワインは、強い個性をもった素晴らしいもの。まだまだ樹齢が若いにも拘わらず(ラベルの数字は植樹した年だそうです。)しっかりした個性をもったワイン達です。そして、彼が現在、唯一、小さな区画から作る伝統品種のワインが「ヴァイスブルグンダー(ピノ・ブラン)」です。他の伝統的品種は引き抜かれても1976年に植樹されたこのヴァイスブルグンダーだけ残されているのは飲んでいただければご理解いただけると思います。強烈なミネラル感をもった美しい余韻は圧巻の一言。強い説得力を持った特別なワインです。
(以上、輸入元情報に基づいてエッセンティアにて編集)[]

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