[造手] Bott Frigyes / ボット・フリゲシュ
[銘柄] Pinot Noir Extra / ピノ・ノワール・エクストラ
[国] Slovakia / スロバキア
[地域] Nitra, Komárno / ニトラ県, コマールノ
[品種] Pinot Noir / ピノ・ノワール(クローン777)
[タイプ] 赤 / 辛口 / ミディアムボディ
[容量] 750ml
<銘柄エピソード:Edited by essentia>
ワイナリーを創設し20年の月日が経とうとする2023年。あまりにも良いブドウが収穫できたためにBottは、これをギフトととらえ、特別なピノ・ノワールを作ることを決意しました。このワインは、自らのワイン人生に大きく影響を与えたブルゴーニュ・グラン・クリュの数々。その偉大なワイン達に対し、その頂きを超えんと挑戦を続けてきたBott Frigyes物語の集大成です。
<輸入元テイスティングコメント:Edited by essentia>2023VT
グラスから薫る第一香。この香りを嗅ぐだけでこのワインが尋常ならざるものであることがわかります。嗅げば嗅ぐほどに香りの圧力が高まり、赤と黒の果実の圧倒的芳香が溢れだします。様々な赤黒果実が感じられる中、最後の果実香に梅の香りが現れます。中欧ワインのアイデンティティを感じます。桑の実、グミの実、梅酒、バニラ、黒文字、バター、コーヒー、カカオ。馥郁たる香りと芳醇でうま味たっぷりの味わいが恍惚へと導きます。それでいて、まだタンニンは粗く、酸は液体に溶けていません。まさに怪物。現時点で余韻は20秒を超えるのです。
<栽培:Edited by essentia>ミュズラなどの説明を参考に編集
スロバキアの国境地帯。コマルーノという町は、ドナウ川を渡ればすぐにハンガリー、という土地です。畑は海抜250メートル。ドナウ川とその支流であるフロン川にはさまれたMužlaの小高い丘にあります。この土地は、かつてカルパチア海の底にあり、基底部には石灰、その上にはチョークと粘土が混ざった火山岩からなる火山性の土壌。ピノ・ノワールの栽培区画の上部では石灰岩が露出しています。また1本の木から500グラムのブドウしか収穫できないこの畑のブドウは格別に凝縮しています。農法はビオディナミ。
<醸造:Edited by essentia>
9月前半収穫。手でつぶしたブドウ(10%程度)の上に、全房のブドウ(80%程度)、その上に除梗したブドウ(10%程度)を重ねるハンバーガーの技術で発酵。3週間後に優しくプレスして、228ℓのブルゴーニュの新樽と3回使用のKádár樽(ハンガリーの樽メーカー「Kádár Hungary」が製造する高品質なオーク樽)で澱の上で9ヶ月熟成させます。亜硫酸をわずかに加え(10−20mg/ℓ)、無濾過・無清澄で瓶詰め。
<ストーリー:Edited by essentia>
このワイナリーを紹介してくれたのは、スロバキアでソムリエをしている友人です。ある時、彼のFacebookにBott Frigyesのワインがアップされていました。どこか古めかしいエチケットに魅かれ、友人に連絡を取ると、「とてもいい作り手だよ!」とのこと。早速紹介してもらい、ワインのサンプルを送ってもらうことになりました。
ナチュラルでありながら型があり、型があるのに面白みがある。いくつかのワインをテイスティングしつつ、私たちはBott Frigyesの世界に少しずつ踏み込んでいきました。
スロバキアの国境地帯。コマルーノという町は、ドナウ川を渡ればすぐにハンガリー、という土地です。Bott Frigyesはこの地に2005年に設立されました。畑はドナウ川とその支流であるフロン川にはさまれたMužlaの小高い丘にあります。
この土地は、かつてカルパチア海の底にあり、基底部には石灰、その上に火山性の土壌が重なっています。農法はビオディナミを採用し、低収量でのブドウ収穫、醸造においては亜硫酸の使用を最小限にとどめ、2017年より無濾過で瓶詰めしています。
JuhfarkやFurmint、Kadarkaなどの地品種から、Pinot NoirやTraminerなどの国際品種まで様々な品種を栽培し、それぞれの品種に合わせて様々な醸造法を試しています。
特筆すべきは「ハンバーガー方式」と呼ばれるセミ・マセラシオンの醸造法です。足でつぶしたブドウ(約15%)の上に全房のブドウ(約70%)、その上に除梗したブドウ(約15%)を重ねて醸造します。この方法によりピュアな果実味をワインに残すとともに、炭酸ガスからもたらされる過剰なバナナや風船ガムの香りを避けることができます。
「ピノ・ノワールは愛であり、カダルカは歴史である。ケックフランコシュ(ブラウフレンキッシュ)は未来である。」 当主のBottはそう語ります。彼のピノ・ノワールはピュアで美しく、カダルカには品種のティピシテ(典型性)を感じます。ケックフランコシュには迫力と格調を見つけることができます。
自分の中のイメージを職人技術を通して表現する――私たちは、強いメッセージ性を持つワインを「良いワイン」であると考えています。
(以上、輸入元情報を基にエッセンティアにて編集。転載の場合は必ず引用元を明記のこと)