[造手] Trinchero / トリンケーロ
[銘柄] Barslina / バルスリーナ
[国] Italy / イタリア
[地域] Piemonte / ピエモンテ州
[品種] Barbera / バルベーラ
[タイプ] 赤 / 辛口 / ミディアムボディ
[容量] 750ml

<栽培:Edited by essentia>
ヴィーニャ・デル・ノーチェとともにワイナリーを代表する3haの畑「バルスリーナ」。一番古く植樹されたブドウは1930年代にさかのぼる。南西の丘陵地帯、標高250m、土壌は中質粘土。

<醸造:Edited by essentia>
10月上旬に収穫。マセレーションの状態で約35日間醗酵、スラヴォニア産オーク大樽で熟成。

<ストーリー:Edited by essentiaん>
【2023-06-16版】
アスティ県で一番初めにDOCワインの自家元詰めを行うための登記をした造り手、トリンケーロ。現当主エツィオは3代目に当たります。当初から、自然環境に最大限配慮した農業を心がけ、セラーでも人為的関与を極力避け、納得できないものはボトリングしないワイン造り&大樽での長期熟成を理想としてきました。
元々は40haもの畑を所有していましたが、もっとも条件の良い畑13haほどを残して他はすべて売却もしくは賃貸しに。残した畑のなかでも、最も重要な2区画がワイナリーに隣接した畑ヴィーニャ デル ノーチェとその隣のバルスリーナ。ノーチェは1920年代に、バルスリーナは1930年代にバルベーラが植えられた畑です。粘土質で肥沃な地質を持つアスティ地区ということもあり、施肥をしなくてもアルコール度数の高い、凝縮した果実味を持つワインができると考える彼は一切の肥料を撒かず、ボルドー液以外の化学的な薬剤に頼らない農業を行っています。
バルベーラが主要品種ですが、その他にも9種類のブドウを栽培していて、白以外は全て単一品種でリリースさせていますので、ワイナリーの規模を考えると、非常に多種類のワインを造っていると言えます。
【造り手紹介 Trinchero / トリンケーロ(2015年11月版)】
イケメンで、快活&爽やかで、曲がったことが大嫌いで、正義感に溢れ、独身で、資産家で、かっちょいい車とバイクに乗り、音楽とかもやっちゃったりして、美味しいレストランにも無茶苦茶詳しくて、おまけに造るワインも美味い!全男性の敵(笑)こと、永遠の独身貴族エツィオ・トリンケーロ。
アスティ県で一番最初にDOCの登記
トリンケーロは、アスティ県で一番最初にDOCワインの自家元詰めを行うための登記をした造り手で、エツィオが3代目に当たります。当初から、自然環境の最大限の配慮を払った農業を心がけ、セラーでも人為的関与を極力避けたワイン造りを理想としてきました。彼がワイナリーの仕事をすべて任された時点では40haもの畑を所有していたそうなのですが、品質の高いワインを造るのには広すぎる!ということで、もっとも条件の良い畑10haほどを残して、他は全て売却ないし賃貸ししてしまいます。
残した畑の中でも、最も重要な2区画が、ワイナリーに隣接した畑、ヴィーニャ・デル・ノーチェとノーチェに隣接するバルスリーナ。ノーチェは1920年代に、バルスリーナは30年代にバルベーラが植えられた畑です。バローロやバルバレスコのあるアルバ地区に比べると、粘土質でより肥沃な地質を持つアスティ地区ということもあり、施肥をしなくてもアルコール度数の高い、凝縮した果実味を持つワインができると考えるエツィオは一切の肥料を撒かず、ボルドー液以外の化学的な薬剤に頼らない農業を行っています。
10種類のブドウを栽培、どれもが他の追随を許さないクオリティ
バルベーラが主要品種ですが、その他にもなんと9種類のブドウを栽培していて、白以外は全て単一品種でリリースさせていますので、ワイナリーの規模を考えてると、非常に多種類のワインを造っていると言えると思います。さらに、リリースされる全てのワインが、他の造り手の追随を許さないくらいのクオリティとテンションを備えています。
その高いレベルの“トリンケーロ・スタンダード”は、どのようにして維持されているかというと、答えは簡単。納得できないものはボトリングしないのです。揮発酸が高くなりすぎたものはお酢屋さんに、揮発酸は高くないけどワインとして少しでも腑に落ちないことがあったらバルク売りをしてしまうそうで、僕が訪問した翌日にお酢屋さんが来ることになっていて、8000リットル(!)渡すと言ってた時には、目が点になりました・・・。
どのワインもがあまりにも普通に凄すぎるので、逆にありがたみ感に欠けてしまうのか、個々のワインに対する注目度が散漫になっている時があるような気がします。
A-iuto(2005)、A-Yuzuki(2009)について
多雨に見舞われた2005年はトリンケーロにとっても難しかったヴィンテージで、収穫時には厳しい選果を余儀なくされました。そのため、もともと少量生産の白ワイン3種類も生産量が半減し、単一でボトリングしたとするとシャルドネとマルヴァジアは1000本にも満たない量しかできないとわかったエツィオ・トリンケーロは、白3種類全てをブレンドすることにしました。2006年の秋にブレンドされたものを飲んだ時、そのバランスの良さには本当に驚きました。単体ではチャーミングだが線が細いアルネイス、良年であればアルコール度数15%を超えるパワフルなシャルドネに魅惑的な香りの反面、苦味も出てしまうマルヴァジアのブレンドは互いの持ち味を生かした素晴らしいものでした。
僕が常々、サッサイアの価格帯でサッサイアと比肩できる白を探していた事を知ったエツィオ(彼もサッサイアを愛する1人なので僕の気持ちが分かってくれたのでしょう)が、従来の彼の白(シャルドネ、マルヴァジア)に比べ安価でこのワインを提案してくれ、わが愛息の生まれ年の2005だったということもあり、公私混同をさせたら日本一の僕は全量を買うという条件で名前まで付けさせてもらうことにしました。イタリア人に息子の名前を覚えてもらうために使っていた“Aiuto(発音的にはアユート)”という“助け、援助”(!を付けたら“助けて!”)を意味する言葉と“A Yuto”(Aはイタリア語の前置詞で、ゆうとに、の意)を掛けてみまして、ラベルのデザインはエツィオとサノヨーコが考えてくれました。
不思議なワインです。見せる表情が本当に豊か。温度は高めの方が好みかな。渋いし苦いしと、強い要素があるのにもかかわらず、恐ろしい飲み心地。ラディコンのオスラーヴィエを小さくしたような感じ。エツィオが毎晩飲んでるって言ってたけどちょっと納得。
2014年春トリンケーロを訪ねた際、「次のアユート!ロッソなんだけどさ、いいワインがあるんだよ。ヒサト、そういえばお前の娘って2009年生まれだったよね?」と言いながら向かった先にあった樽には、Vino Rosso(ヴィーノ・ロッソ)とだけ書いてある・・・。
近年、EUレベルでの法律が厳しく、樽ないしタンクの中にどんなワインが入っているのかをちゃんと明示しておかないと罰せられることもありまして、DOC、DOCGないしIGTのワインに関しては良く、“Vino atto a divenire XX DOC(XX DOCワインになる適性を備えたワイン)”と書いてあったりするのですが、ヴィーノロッソとしか書いていないという事は、VdT(ヴィーノ・ダ・ターヴォラ)、つまりテーブルワインで、ラベルへのヴィンテージ表記も許されないワインという事で・・・。
「で、このワインて中身なんなの?」と僕が聞くと、「ああ、ヴィーニャ・デル・ノーチェ(以下VDN)の09」と平然と答えるエツィオ。
当たり前ですが、滅茶苦茶美味しいぃぃぃっ!これがなぜヴィーノ・ロッソ?なぜ普通にVDN(DOCGワインとして)として売らないの?という疑問が頭に渦巻いたままところに、「09といえば、もう1つすげえいいワインがあるんだよ」と言って飲ませてくれたのは、パルメと呼ばれる区画に、1982年に約2ha植えられたバルベーラでした。
これまた更にパワフル&タニックでVDNよりも荒々しいけど、すんばらしいワイン・・・。なんでも、東向きにやや傾斜した畑で、日光を1日中浴び、土壌も素晴らしく、いつもアルコール度数、ストラクチャーがしっかりしていて、素晴らしい香りのブドウを生み出す土地だそう。「VDNが1樽、VDNとパルメが半々のが1樽、パルメ単一の樽が2樽あるんだけど、どうよ?」とエツィオ。
「え、それって合計4樽で1樽5000リットルだから…約3万本???ひええええ。でも、娘のヴィンテージだし、1樽分ずつ引き取っていいのなら行く!」と僕。
味わいを一定にするために4つの樽のワインをブレンドし、ボトリングしてもらったものが2009年のa-iuto!(ア ユート)ならぬ、a-yuzuki!09(ア ユヅキ)となります。息子の遊人には申し訳ないですが、彼のヴィンテージ05に比べると09は全てがリッチですし、欠点のかけらも見当たらないワインです。(ですが、アユート!05も、もうしばらく時間を与えてあげて、あの揮発酸が落ち着いた頃にはとんでもないことになると思います!!)
原産地呼称(DOC, DOCG)について
そんな凄いワインをなぜテーブルワインとしたのか?それは、いわれのない理由でDOC、DOCGの官能検査を落とされるから。(色の濃さ、アルコール度数、SO2の少なさ・・・)落とされること自体も問題なのですが、再検査するのにも再び書類用意したりと不毛な労力&時間が必要になる。近年、書かなきゃいけない書類の量がハンパなくなってきているようで、基本すべて自分でやらなければいけない小規模ワイナリーにとっては非常に負担となっています。
ワインは、ボトルに入れた瞬間にセラー内のスペースを取る存在になりますので、エツィオの場合生産量の多いワインは、何回かに分けてボトリングをしていたのですが、DOCGの認証をもらったら半年以内にボトリングしなければならないというルールができてしまったので、一気にボトリングするようになり、大量のボトルをストックするために、物置を改装してストックヤードにとまたしても出費を強いられ・・・。今まで通りに数回に分けてボトリングしたとして、1回目は通ったけど、2回目に落とされたら、同じワインなのに違う名前でリリースせねばならず、当然のことながら、別ラベルも用意しなければいけないわけで・・・。
ただでさえワインを長期熟成させているので、セラーにはワインがいっぱいあるし、畑を手伝ってくれる人もいないし、諸々のルール改正もさらなる投資を強要するようなものでと、踏んだり蹴ったりなんです。大手のワイナリーにとっては、なんの問題のないことでも、小規模な造り手には大きな負担になることが増え過ぎて、本当に誠実な造り手にとっては生きづらい世の中になって行っているのを感じます。そんな彼らを将来的に助ける術があるとすれば、誠実な造り手が醸す誠実なワインが圧倒的に支持されているという、お上(政府、原産地呼称委員会など)からしてみたら無視できない状況、ムーヴメントを生み出すことが必要なのではないでしょうか?そのために僕たちができる事は、明らかですよね?
(以上、輸入元情報を基にエッセンティアにて編集。転載の場合は必ず引用元を明記のこと)
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