[造手] Filippi / フィリッピ
[銘柄] Garganega "Foglio 1" / ガルガーネガ・フォーリオ・ウノ
[国] Italy / イタリア
[地域] Veneto / ヴェネト州
[品種] ガルガーネガ
[タイプ] 白
[容量] 750ml
<栽培>
畑はソアヴェ村から 5km 北上したカステルチェリーノ村に位置。
標高は 320〜490m というソアヴェ・クラシコで最も高い位置にある。
<醸造>
野生酵母のみでステンレスタンク内で発酵。移し替えて、澱と共に9ヶ月間熟成。
<ストーリー>
・スカリジェリ家の末裔
『私はソアヴェ・クラシコを生産地としてだけ認識しています。決して、ワイン造りのルールや、その味わい、スタイルとして認識してはいないのです。私はソアヴェ・クラシコで、土地の味がする私の土地のワインを造っているのです』
歴史ある生産者が多いソアヴェ・クラシコの中で、孤高の存在がフィリッピ。
生産量は少なく、イタリア国内でも長い友好関係のある一部のレストランでしか見かける事はありません。
日本への輸出もほぼありませんでした。
トスカーナの貴族、コンテ・アルベルティ(スカリジェリ家)が 1300 年代に、ソアヴェに移住。1260〜1390 年までヴェローナ周辺を支配します。
フィリッピのカンティーナは、このスカリゲル家が所有していた元要塞で、スカリジェリ丘の頂上に建てられています。
20 世紀初頭に親戚のヴィスコ家に売却され、フィリッポの母方の祖母が葡萄栽培を開始
します。フィリッポはスカリジェリ家の末裔にあたるのです。先々代まではワインを造っていましたが、祖父が急死した事で葡萄栽培農家となっていました。
14 世紀から続く、素晴らしい畑が荒れていくのを見かねたフィリッポは農学を学び、2003年に葡萄畑とカンティーナを相続。ワイン造りを開始します。当初からビオディナミを採用。2007 年には全ての畑で有機認証を得ています。
・酸より重要なものがある
畑はソアヴェ村から 5km 北上したカステルチェリーノ村に位置します。標高は 320〜
490m というソアヴェ・クラシコで最も高い位置にあります。火山影響の典型的な黒色火山岩土壌で、下層部には玄武岩と石灰岩盤が混じっています。
16ha の葡萄畑はモザイク状に散らばっていて、その間には 22ha の森が残されてい
ます。生物多様性を維持する為に全ての畑が森に隣接されているのです。丘 1 つを所
有していて、天然の井戸には野生動物が集まり、ソアヴェとは思えない光景。
仕立は、ほぼ全てペルゴラ仕立。新梢は切らず、自然と伸ばされ 2mの高さで巻き付けられます。南側の葉は残され、影を作って葡萄果実を強過ぎる太陽から守ります。グイヨも試しましたが、ガルガネガは単調で複雑性を失うようでした。
『ガルガネガという品種は、この土地のミネラル感を表現するのに最適な品種です。健
全な果実と花の香。力強い塩味がソアヴェの土地の味です。酸味は重要ではありませ
ん。早く摘んで酸味を得ても土地の味が無ければワインではないのです』
・葡萄にエネルギーがあれば、それで良い
フィリッピでは、区画毎の個性を活かす為、基本的に単一畑、単一品種でワインを仕込みます。カステルチェリーノは火山起源の黒色火山岩土壌主体。モンテセローニは石灰岩が強く出ている土壌。ヴィーニュ・デル・ブラは玄武岩質の強い粘土質土壌が特徴。
区画毎に成熟スピードが異なるので、葡萄を食べて確認しながら、家族と友人のみで
収穫。収穫は 12kg 用のカゴを使いますが、半分までしか入れず、葡萄が潰れないよ
うに細心の注意を払います。
朝方、寒い内に収穫し、優しくプレス。少しモストが漏れ出している状態から発酵開始。
発酵は野生酵母のみで温度管理もなし。その年の収穫時の温度もテロワールであり、そ
の年の個性と考えるので温度管理してはいけないと考えます。
発酵終了後、良質の澱だけ残し、20 ヶ月以上のシュール・リー熟成を行い、ワインはエネルギーを増していきます。醸造段階の酸化防止剤は無添加。フィルターなしでボトリング。
必要であればボトリング時に極少量の亜硫酸を添加します。
(以上、輸入元情報より引用)[]