[造手] Francis Boulard / フランシス・ブラール
[銘柄] Les Rachais / レ・ラシャ
[国] France / フランス
[地域] Champagne / シャンパーニュ
[品種] Chardonnay / シャルドネ
[タイプ] 泡白 / 辛口 / ミディアムボディ / ノン・ドサージュ
[容量] 750ml
<栽培>
「サン・ティエリー」の中の最も高い樹齢の区画ユートビーズ区画のみを使用。樹齢は43年で10年かけてマッサルセレクションで優良なクローン10種程度を混植した区画。
<醸造>
醸造は他のキュヴェとは異なり、野性酵母で発酵後、そのまま古バリックで翌年の9月まで熟成、翌年のモスト(野性酵母含む)を加えて瓶内2次発酵。蔗糖も酵母も加えない。5年以上シュール・リー。ノン・ドサージュ。
<ストーリー>
『シャンパーニュ』最北畑でビオディナミを実践
モンターニュ・ド・ランスの最北に位地する畑で造られるシャンパーニュ。直線的な酸とミネラル。ビオディナミの導入で強くなった葡萄樹から生まれる葡萄はエキス分が濃く、アフターに旨味を残す。
シャンパーニュ最北の畑
シャンパーニュで最も北に位置し「ラ・プティット・モン ターニュ・ド・ランス」と呼ばれる地域に醸造所を持つ 「フランシス・ブラール」。 ランスの街から北に飛び地になっていて、まわりには 麦畑が広がる。麦畑の先、正面に表れる丘陵地に彼等の葡萄畑がある。
『サン・ティエリーと呼ばれるこの丘陵より北には葡萄畑は無く、シャンパーニュ生産の北限。気温は低く冬にはマイナス15度にもなる』
土壌は珪質石灰が主体で砂の含有率が高い。砂は葡萄樹を温め、完熟をサポートすると同時にワインに繊細さを与えてくれる。『僕等の目指すシャンパーニュを造るには潜在アルコ ールが10度以上になるまで熟した葡萄が必要。早く収穫された未熟な葡萄は使えない』彼等が最も重要視するのが葡萄の熟度。長年の経験を活かし、その区画に合う最良の台木を選択。 樹勢が強くなり過ぎないよう、樹齢に合わせて仕立を変えるなどして寒い地域でも時間をかけて葡萄を完熟に導くべく工夫している。
完全ビオディナミへの転換
『以前の私のシャンパーニュは重過ぎた。ビオディナミを導入した事でより純粋になったと感じている。ミネラル感を強く感じるようになったし、口中での強いグリップ。そして後半の旨味が生まれた』
以前は2人の兄弟と共に3人で「レイモン・ブラール」 の名前でワインを造っていた。しかし、方向性の違いから2009年にドメーヌを分割。現在3人が個々にドメーヌを立ち上げている。分割の最も大きな原因はビオディナミ導入に対する考え方の違いだった。分割後「フランシス」は娘の「デルフィーヌ」と共に更にビオディナミを追求している。
『ビオディナミに切り替えるには毎日畑に出て自然の バランスの中で最低限のサポートをしてあげなくては ならない。勿論、生産効率は悪くなる』
ビオディナミに最初に転換が完了したのはドメーヌに 近いサン・ティエリー区画。 除草剤の使用を止め、畝間には雑草を生やし、年に 数回馬による耕作を行っている。 「サン・ティエリー」の彼等の畑は土壌の色が明らかに 周囲よりも黒味を帯びている。
『土中の微生物や苔類が増えた事で砂地ながら以 前よりも土が黒色を帯びてきた。これは自然のサイ クルが完成し土が生きかえった証拠だ』
現在、娘の「デルフィーヌ」が中心となり、ヴァレ・ド・ ラ・マルヌの畑でもビオディナミ転換を進めている。
フードル、バリック、色々な樽
『葡萄は全て区画毎・品種毎に分けて古小樽で発 酵・熟成。葡萄に力があるので樽による微量の空気 との接触がワインを育ててくれるし、樽毎の個性をア ッサンブラージュすることで複雑さを得る』
熟度が上がるのを待って収穫された葡萄は全て木 樽で発酵・熟成される。使用するのは 205L のシャン パーニュ樽や、228L のブルゴーニュ樽、20hlのフー ドル樽まで容量の異なる5種類の樽。
5~12 年の古樽のみで新樽は使わない。フードルや ボルドー樽は保守的なシャンパーニュでは珍しい。
『樽材の厚さによる使い分けも重要。ボルドー樽は 樽材が薄く、酸化が早く進む。しっかりとしたシャルド ネを熟成させることで成熟した味わいになる』
『ブルゴーニュ樽は厚みがあるので、ゆっくり酸化が 進む。繊細な畑のピノ・ノワールに合う』
引き締まったボディに冷涼地の細かなミネラルの要 素。味わいの後半は葡萄本来の強さから出てくる旨 味。シャンパーニュ好きの為のシャンパーニュ。
(以上、輸入元情報より引用)[]