[造手] Sartarelli / サルタレッリ
[銘柄] Verdicchio dei Castelli di Jesi "Classico" / ヴェルディッキオ・デイ・カステッリ・ディ・イエージ・クラシコ
[国] Italy / イタリア
[地域] Marche / マルケ州
[品種] Verdicchio / ヴェルディッキオ
[タイプ] 白 / 辛口 / ミディアムボディ
[容量] 750ml
<畑・栽培>
平均樹齢15年程度の比較的若い畑のブドウを使用。標高350m。南東〜南西斜面。畑は非常に広く31haにもおよぶ。防虫剤、除草剤は使わず、ホルモンカプセルのみ。有機系肥料は必要に応じて使用。収穫後 から春先までは下草を伸ばしっ放しにしている。
<醸造>
手作業で収穫。ソフトプレス後、温度管理されたステンレスタンクで発酵。品種個性を表現する為に余計なことをしないことが第一。第二に優しく扱うことと酸化を防ぐこと。
<ストーリー>
『カステリ・ディ・イエジ』最優良生産者
32種類のヴェルディッキオ・クローンを混植することで昔の畑を再現。単一クローンの単調な味わいではないのに非 常に安い価格設定。トラリヴィオは樹齢50年を超す特別区画。
32種のクローンを混植
1960年、葡萄栽培農家として設立された「サルタレッリ」。1972年遂に葡萄の販売を止め、自分達でボトリングまで行うようになった。現在の当主はパトリッツィアとドンナテッラ夫妻。彼等は元々パン職人だったが、1989年、父親が亡くな ったのを機にカンティーナを引き継いだ。
『パン造りでもワイン造りでも美味しいものを知ることと感性が大切。あとは仕込みを丁寧にできるかどうか。ワインの仕込みは畑作業』
彼等は100%自社葡萄のみ。自社葡萄という考え方の薄いこの地域では珍しい造り手。現在、主にこの地域で栽培されている多産性のクローンを使用せずに昔のヴェルディッキオのクローンを復活させて本来のヴェルディッキオの味わいを復活させる活動をしている。
『この地域では病気に強く多産なクローン3種が90%を占める。僕等は昔のヴェルディッキオを復活させるため32種類のクローンを混植している』
昔はクローンという考え方自体が存在しなかったので自然と畑の中で様々なクローンが共存し、熟度、酸度、凝縮度、どれもばらつきがあった。色々なタイプのクローンの色々な個性が複雑さを与えてくれる。
『単一のクローンでは複雑味は出ない。病気や栽培 の手間は少なくなるが、単純な味わいになる』
32種類のクローンを畑に混在させることでワインはより複雑味を持つようになった。
最高の畑トラリヴィオ
50ha以上の畑を所有し、内30ha以上がベースの「ヴェルディッキオ・クラシコ」に充てられる。家族経営のカンティーナとしては広大な畑だが、一貫して品質至上主義を崩していない。「カステリ・ディ・イエジ」を有名にしたのは彼等だ。
■トラリヴィオ
『僕等の最も古い畑がトラリヴィオ。32種全てのクローンが混植されている東向きの畑。通常のワインの2/3まで収量を制限している』
暑い「カステリ・ディ・イエジ」では南向き斜面よりも東向き斜面の方が有利な点もある。成熟まで時間を要する東向き斜面の葡萄は果皮により多くの要素を蓄える。更に酸度も確保する。ワインは上品な酸を基調に果実味に溢れ、少しの苦みが後口を引き締める。熟成も期待できる。
■バルチャーナ
「サルタレッリ」を一躍有名にしたのは「バルチャーナ」と呼ばれる遅摘み辛口ヴェルディッキオ。「バルチャーナ」の畑は北斜面に位置する。
『葡萄の成熟は遅く、急激な糖度の上昇は避けられる。よって貴腐菌が着くまで収穫を遅らせることが可能になる。例年11月初旬から中旬に収穫』
金色の濃厚な色調。香はパイナップル、蜂蜜、紅茶、シナモン、胡椒と複雑。口中はねっとりとした質感でドライ。圧倒的な存在感。アルコールは15度まで上がることもある。
収穫量の60%は地元で直売
畑では防虫剤、除草剤は使わず、ホルモンカプセルのみ。有機系肥料は必要に応じて使用する。収穫後 から春先までは下草を伸ばしっ放しにしている。
『樹齢は25年程度。ベースのクラシコは平均20年。生産量の60%は地元で量り売りしている。質の良くない葡萄を量り売りすることで選別している』
これは選別された良い葡萄のファーストプレスだけを商品にすることで品質を高める工夫。お陰でリーズナブルな価格も実現できている。2008年のヴィニタリーでも最もコストパフォーマンスの高い白ワインに「サルタレッリ」の「ヴェルディッキオ・クラシコ」が指名されていた。
『数多い土着白品種の中でヴェルディッキオが最も高いポテンシャルを持っている品種の1つということは間違いない』
(以上、輸入元情報より引用)[]