[造手] Girolamo Russo / ジローラモ・ルッソ
[銘柄] Etna Rosato / エトナ・ロザート
[国] Italy / イタリア
[地域] Sicilia / シチリア州、Etna
[品種] N.Mascalese / ネレッロ・マスカレーゼ
[タイプ] ロゼ / 辛口 / ミディアムボディ
[容量] 750ml

<テイスティングコメント>
薄めのロゼの色調はシチリアの海を思わせる潮の香り、ピンクグレープフルーツ、桃の花やケーパーを連想するソフトピンクと重なります。その他に黒い溶岩のミネラルなニュアンスなど。口に含むとフレッシュで魅力的。フィニッシュは豊かな旨みと密なフルーティーさに厚みと持続性を楽しめます。

<畑・栽培>
畑の標高は680〜720mの様々の畑のネレッロ マスカレーゼ。

<醸造>
野生酵母のみ使用して発酵。熟成は6ヶ月間ステンレスタンクで1度移し返して、ノン フィルターでボトリング。

<ストーリー>
10 倍に高騰したエトナ
「ベナンティ」によって高品質ワインの産地に産まれ変わった「エトナ」。今では多くの造り手が進出し、エト ナの価値は一気に向上した。
『エトナの土地は高騰し、土地の値段は10年前の10倍にまで上がってしまった。今では買うことは不 可能だし、手放す人もいない』
「グラーチ」「マルク・デ・グラッツィア」と人気の造り手も多いが、今一番人気でワインが全く手に入らないのが「ジローラモ・ルッソ」。
『シャンシス・ロビンソンやワイン・アドヴォゲイトが絶賛したことで2015年に世界的に人気になってしま った。ワインはリリースと同時に完売する』
当主は「ジュゼッペ・ルッソ」。パッシピッシャーロ地区で代々葡萄栽培を行ってきた葡萄栽培農家の息子で、この地域の地主でもある。
『エトナが注目されて有能な造り手達が移住し、ワイン造りを始めた。この土地で産まれた自分こそエト ナ・ワインを造るべきなのではと考えた』
2003年、26ha の土地を父親から相続。15haの葡萄畑はエトナ北斜面の標高650〜800mに位置。葡萄栽培農家だったので良い区画を元々所有しているのが彼の有利な点になっている。自分 1 人で管理できるだけの畑を残し、その他の畑は「パッソピッシャーロ」や「フランク・コーネリッセン」等 優れた造り手に貸している。

黒色火山岩土壌
彼の畑には過去の噴火で流れ出た溶岩の塊が残されている。土壌はこの火山岩が時間をかけて風化し、 細かい砂になったものが粘土と混ざったもの。
『火山岩は水はけが良く、PHが低い。葡萄は熟しな がらも酸度を保つことができる。マンガンや鉄が多いのもエトナの大きな特徴』
シチリアならではの強烈な陽光は北側斜面の為に適度に制限され、過熟を防いでくれる。南斜面より収穫は2週間程度遅い。
『シチリアは暑いが、エトナ北斜面の夜は寒い。日中40度を越しても夜間は10度以下まで冷やされる。 この温度差が葡萄にストレスを与える』
適度なストレスは葡萄に生命力を与える。葡萄は生き抜く為に糖分を蓄え、病気や外敵から守る為にタンニンや酸を蓄える。人間と同じで、少し苦労した葡萄は強く育つ。葡萄樹はストレスを受けて丈夫になっていく。人間が守れば守るほど葡萄は弱くなっていく。
『樹齢は50〜100年。フィロキセラ以前の樹も多く残っている。収量は35キンタル/haと通常の造り手の半分以下』
凝縮度の高い小粒の葡萄から造られる彼のワインは圧倒的な濃厚さを持っていて、若いうちは理解しにくいワイン。時間と共にエトナ特有のミネラルや、真っ直ぐなストラクチャーが出てくる。

フランクとグラッツィア
「ジュゼッペ」は2003年にワイン造りを始めるまで大学の数学教師をしながらピアノ奏者として活躍していた。ワイン造りは全くの素人だった。
『友人のフランク・コーネリッセンに栽培とワイン造りを教わった。自宅のガレージから始まったワイン造り はピアノと似ていて、感覚が重要だと思った』
醸造技術に頼るのではなく、葡萄の力を最大限引き出すという「フランク」の考え方に共感し、畑での栽培方法も変更していく。 有機栽培は勿論だが、葡萄樹に耐性を備えさせていくことが重要。薬剤を一切使用せずに畑を作り上げていった。
『一方でマルク・デ・グラッツィアとも親交が深く、化学的研究で各クリュを分析、最良の収穫やクローン の剪定を行っている』
ジュゼッペは数学教師でありながらピアノ奏者であっ たように、化学的研究で理想を追求しながら、アーテ ィストのように感覚も大切にしている。
『エトナで産まれて育ったが、ワイン造りの経験で、も っとエトナを理解するべきだと感じている。葡萄は生 命力に溢れる植物でエトナを知っている』
(以上、輸入元情報より引用)[]
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