[造手] Leclerc Briant / ルクレール・ブリアン
[銘柄] Grand Blanc / グラン・ブラン
[国] France / フランス
[地域] Champagne / シャンパーニュ地方
[品種] Chardonnay / シャルドネ
[タイプ] 泡白 / 辛口 / ミディアムボディ / 酸化防止剤無添加 / ノン・ドサージュ
[容量] 750ml
<この銘柄について>
トップキュヴェ。元々所有していたクラマンを中心に、友人であるダヴィッド・レグラパール、オー・ギュスタン等の紹介でメニル・シュール・オジェ、更にシュイィの自然農法で管理された畑を購入。
『コート・デ・ブラン・グラン・クリュの活性化したチョーク層を持つ3 つの畑はエネルギーに溢れている。この 3 つの個性をアッサンブラージュした偉大なシャンパーニュ』
長く樽熟成し、ワインとしての広がりを得ながら、酸素とも触れ合っていきます。葡萄自体が強いので酸化防止剤無添加、ドサージュもなしとなっています。
<栽培>
1947年に一切の化学薬品の使用を中止し、当時、シャンパーニュで唯一の無農薬栽培を開始。1985年からビオディナミを導入し、2000年には全ての畑のビオディナミへの以降が完了し、シャンパーニュ初のビオディナミ・メゾンとなる。元々所有していたグランクリュ、クラマンに加えて、メニル・シュール・オジェ、シュイィの畑を含め、樹齢の高いコート・デ・ブランのグランクリュの 3 つの畑にて、自然農法を実践。
<醸造>
コート・デ・ブラン・グランクリュの3つをアッサンブラージュ。収穫をぎりぎりまで遅らせ、葡萄自体のポテンシャルを最大限に高めてから収穫。野生酵母のみで発酵。発酵から熟成まで全ての行程は古バリック。発酵終了後、すぐに2次発酵せず、約半年間長く樽熟成し、ワインとしての広がりを得ながら、酸素とも触れ合っていきます。ティラージュ後、9ヶ月間シュール・リーでボトリング。酸化防止剤無添加、ドサージュも無し。圧倒的存在感。まるで生きているかのような流動感。静かに味わってください。(ワインの移し替え前に全てのホースは窒素で酸素を逃がします。移す前のワイン少量を熟成容器に入れて戻す。『次に移る場所の情報を移す前のワインに伝えてあげる事でワインは安定する。破砕した後のモストはカオス状態。低い温度で休ませる事で安定する』)
<ストーリー>
シャンパーニュ初の有機栽培
1872年にキュミエールに設立された「ルクレール・ブリアン」。1955年には4代目のベルトランがシャンパーニュで初めて有機栽培を導入した。
ベルトランの息子「パスカル」はルドルフ・シュタイナーを学び、父の考えを更に昇華させていく。
『遂に1985年、ビオディナミを導入し、シャンパーニュ史上初のビオディナミ・ドメーヌとなった』
しかし、2010年、突然他界し、残された4人の娘は若過ぎてワイナリーの存続は困難となってしまう。自力での存続を諦め、3人に譲渡された。
『醸造家エルヴェ・ジェスタン、元モエ・エ・シャンドンのディレクターフレデリック・デメット。そして出資家のアメリカ人が共同でオーナーとなった』
こうして2012年、「エルヴェ・ジェスタン」を中心とした新しいルクレール・ブリアンが誕生。
『エルヴェの支持者であるアメリカ人が投資し、醸造所を再構築。エルヴェの理想を追求する環境を整え、エルヴェの集大成を目指している』
醸造所にはアンフォラ、ウッフ、アース付ステンレスタンク、金でコーティングされた樽と多くの実験的発酵・熟成容器が揃っている。
『これに併せて、エルヴェは全てのコンサルタントを辞め、ルクレール・ブリアンに集中することを決めた、自らの集大成を目指している』
エルヴェ・ジェスタン
父親がネゴシャンを経営していたので7歳からワインを経験し、醸造学校で学んだ。1982年、「デュヴァル・ルロワ」の醸造責任者に就任。25年かけてトップ・メゾンの1つにまで押し上げた。
『醸造、微生物、地質、発酵物理学を学び、経験すれば美味しいワインを造ることはできる。しかし、真に偉大なワインは、それだけでは造れない』
真に偉大なワインを造るには醸造学ではなく、「善意」を持って全ての行程を辿り、葡萄を通して地球、宇宙のエネルギーを得る事だった。
『例えば、還元も「善意」の欠如。ワインの状態を注意深く感じ、ワインが求めることをしていれば還元する事はないのだから』
瓶詰め前にはワインの一部を抜き取り、ボトルに触れさせ、タンクに戻す。この作業でワインはガラスを経験し、瓶詰めの準備ができる。
瓶詰めは葡萄の花が咲いてから7月に行う。これも善意。咲く前に瓶詰めしてしはいけない。それではワインは葡萄樹と離れる準備ができていない。
『このような少しの「善意」の繰り返しでワインのストレスは減り、ワインが持つ情報が素直に味わいとなって出てくる。これが「純粋さ」なのです』
エルヴェはシュタイナー理論が現代に合わなくなっていると言う。地球も1世紀前とは変わったのだからビオディナミも変わらなくてはいけないと言う。
同時に、栽培に関するビオディナミの考え方は実践されているが、醸造段階でのビオディナミは実践されていない。これが必要だと気付いた。
『ビオディナミ栽培は葡萄樹が何を求めているかを知る事から始まる。醸造もモストやワインが何を求めているかを理解する事から始まる』
例えば圧搾は葡萄の組織を破壊する、葡萄にとってはカオスの状態。その状態から発酵が始まるのだから優しく休ませなくてはいけない。
そして、アルコール発酵は太陽の影響下、マロラクティック発酵は火星の影響下にあるのだから人間がコントロールしてはいけない。
『葡萄、ワインの生命サイクルを理解すると発酵は地球、宇宙の情報をワインに移す作業と言える。地球の状態もワインに関係するという事』
エネルギーとレゾナンス
香や味わいとは別に、人間が偉大と感じるワインにはエネルギーが関係している。そのエネルギーの最大化こそがエルヴェにとって最重要。
『物理学者が50年代に考案したレシュール・アンテナでワインのエネルギー量を測ることができる。私のワインは200,000ボビーだ』
普通のワインで12,000程度。オーガニックワインで18,000、ビオディナミで30,000程度だが、彼のワインは50,000〜200,000まで上がっている。
『エネルギーは味わいには関係しない。人間の体との共鳴、適合性のようなもので、人の感情を動かす1つの要素』
エルヴェの言う「共鳴」はワインに情報を移していく為のもので、ワインは自然のメッセンジャーなのだから畑、葡萄、地球、宇宙の情報を得なくてはいけないという考え方。
『木樽は地球との共鳴に強く、アンフォラは宇宙との共鳴。金を内側に貼った樽は太陽との共鳴を得ることができる』
材質の異なる熟成陽気で色々な情報をワインに移していく。葡萄品種で言えば、シャルドネは宇宙でピノ・ノワールは地球的。この情報をしっかり移し、バランスを取る事が重要。
新しいキュヴェ「ピュール・クラマン」では酸化防止剤無添加を成功させている。
『酸素は敵ではないとワインに教えてあげ、お互いの居場所を作れば、ワインは健全な状態で酸素を受け入れることができる』
善意を持って全ての行程で改良を重ねてきたエルヴェのワインは醸造技術以外の部分でも細心の注意が払われている。飲み手を幸せにするエネルギーと自然のメッセージ(癒し)を持っている。
(以上、輸入元情報より引用)[]