[造手] Fanetti / ファネッティ
[銘柄] Santo / サント
[国] Italy / イタリア
[地域] Toscana / トスカーナ州
[品種] Trebbiano Toscano, Malvasia Bianca / トレッビアーノ・トスカーノ, マルヴァジア・ビアンカ
[タイプ] 白 / 甘口 / ミディアムボディ
[容量] 375ml

<このワインについて>
1996年の収穫より、現当主エリザベッタの父、ジュゼッペ・ファネッティが醸造。この年に故エリザベス2世に贈呈した際に、記念として造られたエチケットを復元。DOCを取っていないが、ヴィンサントとしての本質を完璧に表現した、本物のヴィンサント。

<畑・栽培>
樹齢30年前後。

<醸造>
収穫後、約3か月陰干しを行い圧搾。カラテッリ(50-100Lの小型の木樽)に移し、完全に密封。2階の倉庫にて醗酵が完全に終わるまで最低でも10年以上を費やして造られる「聖なるワイン」。カンティーナで保管していたカラテッリより、2022年にボトル詰め。

<ストーリー>
ルネッサンス期の古い街並みが残る、歴史ある街モンテプルチアーノ。この土地で古くよりワイン造りを行ってきたファネッティ家。1920年代、当主アダモによって、「Vino Nobile di Montepulciano」という名が付けられた。のちにノービレの始祖となった家族でありながら、まったくもって堅実に、当時のワイン造りを継承してきた造り手。大型のセメントタンク、30年以上使い続けるイタリア産の大樽、、、etc。最低でも4年間を樽の中で過ごすという伝統のワイン造りは、今では明らかにマイノリティとして扱われてしまうことも少なくない。味わい、雰囲気、ボトルに至るまですべてに感じる懐かしさと素晴らしさ。時間をかける意味、変わらないことの大切さを再認識させてくれる造り手。

「変化しない」ということの良さ、歴史に裏付けられたワイン造りを貫き続けるカンティーナ。モンテプルチアーノは標高250-600mの丘陵地で、フィレンツェの南東に位置し、ウンブリアに近い。ブドウ栽培の歴史は古く、古くは中世より造られており、当時の生産量や販売について詳しく定められた資料も残されている。17世紀の詩人フランチェスコ・レディの著書「バッコ・イン・トスカーナ」に登場する、「モンテプルチャーノは全てのワインの王」という記述や、フランスの作家デュマの「モンテクリスト伯」などにも登場することから、「Nobile 高貴な」という言葉で表現されるようになっていった。1966 年にDOC、1983年に最初のDOCGの一つとして数えられた。

温度管理や酵母添加は行っていない。熟成はモンテプルチアーノの町の地下深く続く、トンネルのようなカンティーナにて。昔から使い続けている大樽(30年、古いものは60年以上現役の樽もあるという話)による悠久ともいえる長い熟成を行っている。「本来のノービレは最低でも4年(48か月)は大樽で時間を過ごさせないとサンジョヴェーゼの持つ本来の香りは出てこない。だから私たちの造るノービレは現在のDOCGの基準だと、すべてがリゼルヴァと表記することになってしまっている。」と嘆くエリザベッタ。祖父の頃より変わらない6年間というサイクルでリリースされる彼女のノービレ。また、過去のヴィンテージについても、相当な量をストックするという考えを持ち、古くは60年代(これ以前の物もあるようだが、ラベルが無かったり、コルクが傷んでいたり、ヴィンテージが明確にわからないという)より多くのストックが迷路のようなカンティーナに眠っている。

そして、もう一つの魅力ともいえるのが、地元モンテプルチアーノの町で昔から愛されているスフーゾ(量り売り)の雰囲気そのままのビアンコとロッソを、少量ながらボトル詰め。大型のセメントタンク、野生酵母のみで醗酵を終えたビアンコ、ロッソはノービレに含まれない区画の果実を用いる。使わずに空いている大樽を使い熟成しており、なんとも味わい深く、どこか懐かしささえ感じる味わい。日々のテーブルを彩る存在ともいえるこの二つ、気取らない旨みと染み出す味わい。何かを突き詰めることでは辿り着かない、当たり前に美味しいモノ、変わることなく続けてきた事の大切さ、を再発見させてくれるカンティーナ。
(以上、輸入元情報より引用)[]
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