[造手] Maurer Oszkár / マウア―・オスカル
[銘柄] Orion / オリオン
[国] Serbia / セルビア
[地域] Vojvodina Autonomous Province / ヴォイヴォディナ自治州
[品種] Mézes Fehér / メザッシュ・ファヒール
[タイプ] オレンジ / 辛口 / ミディアムボディ / 酸化防止剤無添加
[容量] 750ml
<品種について:Edited by essentia>
メッザァシュ・ファッヒールは、ハンガリーの古品種で、白いはちみつの意味を持つとても甘いブドウ。貴腐が付きやすく、このキュベもブドウ全体の10%程度が貴腐です。現在その品質の高さに注目が集まり、少しずつ栽培地域が増えています。
<輸入元テイスティングコメント:Edited by essentia>22VT
すさまじい凝縮感。みかん、白と黄色の桃、南高梅のはちみつ漬けなどが香り、その豊潤な味わいに驚かされます。さらりとして、かつ、とろみのある質感。稀に見る液体であり、Oszkarの美意識、ワイン観が表現された強烈な一本に仕上がっています。
<栽培:Edited by essentia>
スレム地区のFruška Gora山にあるKrisztus vineyard。ドナウ川を見渡せる景観です。泥、石灰、堆積岩、火山岩。海抜250−280m。bush vineyardが0.5haで2008年植樹、四方を森に囲まれ剪定をしないWild Vinyardは0.2ha。
<醸造:Edited by essentia>
貴腐混じりの遅摘みのブドウを14日間にわたりスキンコンタクトおよび発酵。プレスした後500ℓの樽で18か月の熟成。フロールの下、熟成している間、樽に蝋で蓋をして、一切の手当てをしません。『その一樽』に全幅の信頼を置き、熟成を信じるのです。無濾過にて瓶詰め。亜硫酸はゼロ。
<ストーリー:Edited by essentia>
ハンガリー国境にほど近いセルビア最北の街スヴォティツァ(Subotica)で4代続く伝統あるワイナリー。地品種の古木を数多く有しており、中でも1880年に植樹されたKadarkaの古木は大変に貴重なもので、Jancis Robinsonの『Wine Grapes』にはそのことについての記述を見ることができます。
伝統あるワイナリーを引き継いだ現当主Oszkárはナチュラルワインへの転向をゆるやかに進め、2018年ヴィンテージ以降は多くのワインで亜硫酸ゼロ、または極少量添加でのワインづくりを実現しています(2020年よりすべてのワインで亜硫酸無添加)。
ワイナリーはセルビア北部のヴォイヴォディナ(Vojvodina)のスヴォティツァ(Subotica)に6ヘクタール、セルビアの宝石とも呼ばれるフルシュカ・ゴーラ山の麓スレム(Srem)に10ヘクタールの畑を所有しています。それぞれ人馬による有機栽培であり、良質なブドウを生産しています。
両栽培地ともにカルパチア平原にあり、ベースは砂地と石灰がわずかに混ざる土壌ですが、スヴォティツァは砂質が深く、2mに達する場所もあります。プレ・フィロキセラのKadarkaはそうした土壌に植えられています。スレムではドナウ川沿いに畑が広がっており、リースリングは川岸50m付近に植えられています。火山岩が混ざる土壌です。気候は温暖な半地中海性気候で、歴史的にも銘醸地として知られた土地です。
化学薬品の無い時代、ワインはどのように作られていたのか。この時代の恩恵を享受しつつ、真に歴史を尊重し伝統に回帰するとはどういうことなのか・・・。思索を続けるOszkárは古いワインの書物やワイナリーに残る記録を読み、実践し、旅に出ます。
さまざまな産地をめぐり、生産者同士でお互いのワインについての議論を深め、決まって最後は兄のような存在であるZsoltのいるStrekov1075を訪れます。
Raw Wineの創始者として知られるIsabel Legeronは、Maurer Oszkárの大ファンであり、「Collective Wine Series」という名で世界に彼のワインを紹介しました。彼女は彼を「繊細な感性を持つ、謙虚で柔軟性のある好人物」と評し、彼とのプロジェクトを大いに楽しんだそうです。
ニューヨーク、ロンドン、デンマーク、タイなど、世界のガストロノミーの中心地ですでに高い評価を受けるワインとなっていますが、Maurer Oszkárの進化はまだ始まったばかりです。
(以上、輸入元情報を基にエッセンティアにて編集。転載の場合は必ず引用元を明記のこと)