[造手] Maurer Oszkár / マウア―・オスカル
[銘柄] RED FRUIT NOVEMBER / レッド・フルーツ・ノーヴェンバー
[国] Serbia / セルビア
[地域] Vojvodina Autonomous Province / ヴォイヴォディナ自治州
[品種] Cabernet Sauvignon / カベルネ・ソーヴィニョン
[タイプ] 赤 / 辛口 / ミディアムボディ / 酸化防止剤無添加
[容量] 750ml
<銘柄エピソード:Edited by essentia>
貴腐のついた遅摘みのカベルネをフロールの下、発酵・熟成というとてつもないスペック。しかし、グランヴァン然とせずに、やわらかで親しみやすい味わい。香りは開き、現在大変に美味しくお召し上がりいただけます。
<輸入元テイスティングコメント:Edited by essentia>22VT
濃いめのルビー色。赤と黒の熟した木の実。その濃密なアロマが印象的です。煎茶をイメージさせる上品なグリーンフレーバー、赤い花や蜜の香りと相まった風味の世界は奥行があり、多彩です。エキスの凝縮と甘酸っぱさたっぷりの味わいをお楽しみください。
<栽培:Edited by essentia>
二つの地区から収穫されています。スヴォティッア地区(Noszahill畑、Fodor畑)。砂地、泥土、黄土、石灰。スヴォティッア地区は貴腐の影響を30−40%受けています。スレム地区は、湖畔にある野生の自然環境が残る地域(Dobrodol村)、泥土と火山岩。
<醸造:Edited by essentia>
スヴォティッア地区のブドウは、12日間のマセレーション。スレム地区のブドウは14日間のセミマセラシオンカルボニック。その後225ℓの樽で18カ月の熟成。無濾過、無清澄、極少量亜硫酸添加にて瓶詰め。
<ストーリー:Edited by essentia>
ハンガリー国境にほど近いセルビア最北の街スヴォティツァ(Subotica)で4代続く伝統あるワイナリー。地品種の古木を数多く有しており、中でも1880年に植樹されたKadarkaの古木は大変に貴重なもので、Jancis Robinsonの『Wine Grapes』にはそのことについての記述を見ることができます。
伝統あるワイナリーを引き継いだ現当主Oszkárはナチュラルワインへの転向をゆるやかに進め、2018年ヴィンテージ以降は多くのワインで亜硫酸ゼロ、または極少量添加でのワインづくりを実現しています(2020年よりすべてのワインで亜硫酸無添加)。
ワイナリーはセルビア北部のヴォイヴォディナ(Vojvodina)のスヴォティツァ(Subotica)に6ヘクタール、セルビアの宝石とも呼ばれるフルシュカ・ゴーラ山の麓スレム(Srem)に10ヘクタールの畑を所有しています。それぞれ人馬による有機栽培であり、良質なブドウを生産しています。
両栽培地ともにカルパチア平原にあり、ベースは砂地と石灰がわずかに混ざる土壌ですが、スヴォティツァは砂質が深く、2mに達する場所もあります。プレ・フィロキセラのKadarkaはそうした土壌に植えられています。スレムではドナウ川沿いに畑が広がっており、リースリングは川岸50m付近に植えられています。火山岩が混ざる土壌です。気候は温暖な半地中海性気候で、歴史的にも銘醸地として知られた土地です。
化学薬品の無い時代、ワインはどのように作られていたのか。この時代の恩恵を享受しつつ、真に歴史を尊重し伝統に回帰するとはどういうことなのか・・・。思索を続けるOszkárは古いワインの書物やワイナリーに残る記録を読み、実践し、旅に出ます。
さまざまな産地をめぐり、生産者同士でお互いのワインについての議論を深め、決まって最後は兄のような存在であるZsoltのいるStrekov1075を訪れます。
Raw Wineの創始者として知られるIsabel Legeronは、Maurer Oszkárの大ファンであり、「Collective Wine Series」という名で世界に彼のワインを紹介しました。彼女は彼を「繊細な感性を持つ、謙虚で柔軟性のある好人物」と評し、彼とのプロジェクトを大いに楽しんだそうです。
ニューヨーク、ロンドン、デンマーク、タイなど、世界のガストロノミーの中心地ですでに高い評価を受けるワインとなっていますが、Maurer Oszkárの進化はまだ始まったばかりです。
(以上、輸入元情報を基にエッセンティアにて編集。転載の場合は必ず引用元を明記のこと)