ドメーヌ・ド・ランクロ / シャブリ・ア・ロエスト 2022

A1162

5,400円(税込5,940円)

[造手] Domaine de l’Enclos / ドメーヌ・ド・ランクロ
[銘柄] Chablis à l’ouest / シャブリ・ア・ロエスト
[国] France / フランス
[地域] Bourgogne / ブルゴーニュ, Chablis / シャブリ
[品種] Chardonnay / シャルドネ
[タイプ] 白 / 辛口 / ミディアムボディ / 本キュヴェに限りSO2(酸化防止剤)無添加
[容量] 750ml

<栽培>
ビオディナミ。樹齢40年。

<醸造>
自然酵母のみ。空圧式プレス機で圧搾。低温でのデブルバージュ後、温度コントロールをしながら発酵。ステンレスタンクにて発酵&12ヶ月の熟成。本キュヴェに限りSO2無添加。

<ストーリー>輸入元A
メゾン・パスカル・ブシャールの当主を父に持つ、ロマンとダミアンの兄弟は、父とのワイン造りに対する考え方の違いから、彼らは彼らで独立した小さなドメーヌを立ち上げ、ワイン造りを行ってきました。そして父の引退を期にパスカル・ブシャールの所有していた畑のみを譲り受け、2016年にドメーヌ・ランクロを立ち上げ、始動し始めます。畑では生物多様性を重視した農業を行っており、除草剤はもちろん農薬や化学肥料も一切使用しません。伸びた雑草は土中へ掻き込み、その種子がまた自然に芽吹くことを待ちます。病害に対しては、必要最低限の銅と硫黄の散布に留め、今後もより自然な環境造りのための農業を推し進めることを重要視しています。2017年からはビオディナミに準じたプレパラシオン 500番・501番の使用の試行を開始。自然の様々な生物のエネルギーを高め、より強い土地にする為、改良を進めています。ブドウはアルコール度数が十分に確保できる糖度になるギリギリまで収穫を待ち、全てを手作業にて丁寧に行います。醸造は自然酵母のみを使用しステンレスタンクにてゆっくり発酵を開始します。マセレーションは行わず、プレス前に少量の SO2を添加します。これは酵母の動きを整えるために行い、その後は瓶詰め時の添加まで加えません。発酵中の温度コントロールは、発酵開始時の温度上昇を抑える為のみ行いますが、それ以外の工程では自然な温度環境の中での醸造を心がけています。村名シャブリと1erボーロワはステンレスタンクにて熟成。その他、1erモンマンや GCヴォーデジール、GCブランシュは木樽(4〜5 年使用)にてそれぞれ 12ヶ月の熟成を行います。醸造・熟成・瓶詰めに至るまで、清澄作業は行わず、瓶詰め時に粗めのフィルターにて大まかな澱を取り除きます。≪キンメリジャン≫という石灰土壌と泥灰土壌、そして多くの生物の化石が複雑に入り混じった、特有の地層を見事に味わいに表現し、かつ強すぎないバランス感、そして柔らかい飲み心地を併せ持った素晴らしい余韻のあるワインです。

<ストーリー>輸入元B
ボーヌから100km北西に位置するシャブリ地区は、ブルゴーニュ最北部のワイン産地である。一般にキンメリジャン土壌と呼ばれる牡蠣の化石を含む泥灰土は石灰質に富み、フレッシュな酸味とミネラルをもたらしてくれる。近年非常に価格が高騰しているブルゴーニュにおいて、シャブリは圧倒的な価格の優位性を持っていることは意外にもあまり知られていない。グラン・クリュやプルミエ・クリュはコート・ドールの上質な白に匹敵する品質、熟成のポテンシャルを持っているが、その多くがコート・ドールの半値ほどで取引されていることを見ると、知られざる金塊と呼ぶにふさわしい。そんなシャブリの地でぜひ注目すべき生産者がランクロである。ランクロは2015年に、ロマン&ダミアン兄弟が始めた新しいドメーヌで、プティ・シャブリからグラン・クリュに至るまで計28ha強を所有している。兄弟の父がパスカル・ブシャールというネゴシアンを運営していたが、2015年に引退。その際にネゴシアン事業は売却したが、自社畑は残していた。一方で、兄ロマンはネゴシアンに興味がなく父のネゴシアンを継ぐ意思がそもそもなかったこと、ビオロジックに興味があったことから、2006年に自身のドメーヌであるグランド・ショームを立ち上げていた。父の残した自社畑と兄のドメーヌを統合して兄弟で新ドメーヌとして立ち上げたのがランクロである。父が引退の際に手放さなかっただけあって、シャブリの中でも珠玉の畑を所有しているがこのドメーヌの大きな特徴である。グラン・クリュのレ・クロ、ブランショ、ヴォーデジールに始まり、プルミエ・クリュではフルショームの最上区画である斜面中腹のラ・フルショームを所有している。

もう一つの特筆すべき点は、栽培でビオディナミを取り入れている点である。ブルゴーニュの北限に位置するシャブリは冷涼な気候のため、病害や霜のリスクが高くビオディナミを実施するのが特に難しい。厳しい環境であるにも関わらず、多くの畑を転換し残りの畑でも転換を進めていることから品質へのこだわりが見てとれる。畑での生物多様性を重要視し、土中の生態系を保つために除草剤不使用はもちろんのこと、雑草は鋤き返しを行うことで土中へと還元し、その種子が芽吹くように取り除かず全てそのままにしている。病害に対しても自然由来のもののみを使用し、銅や硫黄、ビオディナミで用いられるプレパラシオンを使用する。空気の流れや日照を考慮して剪定を行い収穫は全て手摘みで行われる。通常プティ・シャブリやシャブリでは機械による収穫比率の方が高いことから、彼らがいかに畑で多くの時間を過ごし、慎重に作業を行っているかが分かる。醸造においても、極力人為的な干渉をしない「ハンズオフ」がドメーヌのモットーだ。選果後に空圧式プレス機で圧搾した後、自然酵母のみを使用しステンレスタンクで区画毎に発酵させる。SO2は必要最低限の添加に留め、その他一切の添加を行っていない。献身的な畑作業により熟度の高いブドウを収穫できるからこそ、最小限の介入で高品質なワインを造り出すことが出来るのである。

ランクロは2015年に立ち上がった新しいドメーヌのためメディアには一切出ておらず、知る人ぞ知るワイナリーだ。フランスではポール・ボキューズやベルナール・ロワゾーなどのミシュラン星付きレストランにオンリストされており、国内ではすでに注目されていることが分かる。高品質なグラン・クリュ、プルミエ・クリュが魅力的な値段で手に入るとなれば、今後世界中で評価され人気が急上昇するだろう。絶対に見逃してはならない生産者である。
(以上、輸入元情報に基づいてエッセンティアにて一部編集)[]
>

カテゴリーから探す

詳細条件から探す