[造手] Vigneti Zabu / ヴィニエティ・ザブ
[銘柄] Nero d'Avola / ネロ・ダヴォラ
[国] Italy / イタリア
[地域] Sicilia / シチリア州
[品種] Nero d'Avola / ネロ・ダヴォラ
[タイプ] 赤 / 辛口 / ミディアムボディ
[容量] 750ml
<輸入元テイスティングコメント>
明るめの赤紫色。最初は少し閉じた控えめな印象ですが、グラスを回すと果実のアロマ、特にダークチェリーの香りが立ち上がります。桑の実のような、かなり凝縮したベリーの野生的な香り。凝縮感を感じるどっしりとした塊のような果実味。ほのかな甘さはあるものの、フレッシュな酸のおかげで非常に切れ味が良く、爽やかな印象です。タンニンも程よく、価格を越えた充分な飲み応えです。
<栽培>
25ha。主に上位クラスに使用。標高が高いため、昼夜の寒暖差が大きく、葡萄栽培に向く。殺虫剤、防カビ剤、除草剤など化学的なものは使用しない。機械は一切使用せずに手作業。サボテンしか育たないような乾燥した気候のため、アランチョ湖の水を灌漑に使用。
<醸造>
発酵、熟成はステンレスタンクで行う。温度管理をしながら発酵させ、10-12日間マセレーション。えぐみのあるタンニンを避けるために、柔らかくプレス。樹齢が若いので、タンニンが柔らかくなるように軽くルモンタージュ。マロラクティック発酵をコンクリートタンクで行うことで、スムーズさが出る。ALC度数13%。
<ストーリー>
ヴィニエティ・ザブは、シチリア島のサンブーカ・ディ・シチリアで、ファンティーニ・グループ(ファルネーゼ)が運営するワイナリーです。サボテンしか育たないような暑く乾燥した気候ですが、アランチョ湖の水を灌漑に使用することで、高いポテンシャルを持った葡萄を得ることが出来ます。醸造設備は、主に組合のものを使用していますが、クロスフロー・フィルターなど自ら持ち込んだものもあります。セラー内には古いコンクリートタンクがあり、主にワインの保管やマロラクティック発酵に使用しています。ステンレスタンクより長期保存に向いており、フルーティさを残すことが出来ます。セラーの壁は1m程の厚いコンクリートで出来ていて、気温が一定に保たれます。
自家畑は25haで、残りは買い葡萄でまかなっています。葡萄の購入先は協同組合のメンバーですが、ファンティーニ・グループの統括醸造責任者であるフィリッポ・バッカラーロが認めた区画のものしか購入しません。葡萄の買取りは、収穫した葡萄の重さに対して代金を支払うのが一般的ですが、ファンティーニ・グループでは区画に対して支払います。葡萄農家は、収量が減っても収入は減らないため、選定、間引きなどを躊躇なく行うことが出来ます。自社畑の葡萄は主に上位クラス、買い葡萄は主にスタンダードクラスに使用しています。殺虫剤や防カビ剤、除草剤などの科学的なものは使用せず、機械は一切使用せずに手作業のみで畑仕事を行います。収穫は、朝4時〜9時の涼しい間に行います。
暑く乾燥した気候とアランチョ湖の水を利用した灌漑
昼夜の寒暖差などの条件が重なり豊かなアロマを形成します
ザブの畑は他の場所よりも標高が高く、夜になると涼しくなります。山の中に畑があるため昼夜の寒暖差が大きく、そのおかげで豊かなアロマが形成されます。この気候条件によって、葡萄の糖度が高いだけではなく、リッチなアロマを持っていることがザブのワインの優れた特徴です。
高樹齢で凝縮感のある葡萄を、さらに樹上で乾燥させて得られる『イル・パッソ』の集約された味わい
イル・パッソの畑は丘の頂上にあります。丘から丘へ続く道をイル・パッソと呼んでいて、それをワインの名前にしました。この地域には樹齢の古い樹がたくさんあります。年を重ねるにつれ、葡萄の根が地中深くまで伸び、豊富な養分を吸収します。また、房の数は自然と少なくなるため、凝縮した葡萄を実につけます。もうひとつの特徴として、日中は、とても暑いため、枝をカットし樹上に残した葡萄の実は自然に乾燥し、しぼんでいきます。水分が抜けることで葡萄は凝縮し、色は濃くなり、糖度が上がるだけではなく、風味も集約されます。
歴史
1980年、アディア・ヴィッラが南アメリカからイタリアへ移住、ワイン販売に携わりました。その後、念願の畑を購入。友人のフィリップ・バッカラーロに畑を見せたところ、その可能性に惹かれ、バッカラーロは個人的に関わるようになりました。
1984年、3年間の畑の手入れ後、ワイン造りを開始。
2010年、世界中の顧客の相手をすることが難しくなり、ファンティーニがオーナーになる。
(以上、輸入元情報より引用)[]