[造手] Laurent Pataille / ローラン・パタイユ
[銘柄] Marsannay Les Longeroies / マルサネ・レ・ロンジェロワ
[国] France / フランス
[地域] Bourgogne / ブルゴーニュ
[品種] Pinot Noir / ピノ・ノワール
[タイプ] 赤 / 辛口 / ミディアムボディ
[容量] 750ml
<テイスティングコメント>
はっきりとした色合い、赤いフルーツにスパイスのニュアンスが含まれる香り。柔らかいタンニンを伴うゆったりとした味わいで、余韻が長く心地良く残る。
<畑・栽培>
31.18アールの小さな畑。ロンジュロワはマルサネで最も大きなクリマで、やや南向きの斜面に位置する。マルサネで最も偉大なテロワールのひとつ。土壌は粘土石灰質。樹齢約38年。植密度10,000本/ha。有機栽培。
<醸造>
醸造には酸化防止剤は不使用。その時の状態によってピジャージュ、ルモンタージュをしながら15日間マセラシオンを行う。ステンレスタンク発酵。樽にて15ヶ月間熟成。
<ストーリー>
ドメーヌ・ローラン・パタイユは、今やマルサネを代表する著名生産者であるシルヴァン・パタイユの弟、ローラン・パタイユが運営するドメーヌです。ローランは現在、約1haの畑を所有し、自らの名前でワインをリリースしていますが、同時に兄シルヴァンのドメーヌでも働いています。初リリースは2010年ヴィンテージ。2011年ヴィンテージより日本に輸出を開始し、現在彼の造るワインのほとんどが日本に輸出されています。そのためフランス国内でも殆ど手に入らないため、シルヴァン・パタイユのワインより現地では希少な存在となっています。
パタイユ兄弟の父はバスのドライバーでしたが、仕事の空いている時間に友人のジャン・フルニエの畑の手伝いをしており、0.5エーカー(約0.2ha)のわずかな畑を購入したことがきっかけで、幼かった兄弟も学校が終わると父の畑やジャン・フルニエの畑で手伝いをするようになり、ワイン造りに親しんでいきます。夏休みには、毎年2週間ボルドーのメドックにある大叔父のドメーヌを訪れ、さらにワイン造りの経験を積んでいきました。ローランはその後、ボーヌの農業学校を卒業し、ブルゴーニュ大学に入学。在学中にインターンシップをサンテミリオンのシャトー・カロンやアルザスのルネ・ミュレで行い、エノログ国家資格を取得します。さらにボルドーでビジネス管理修士の勉学に励み、2003年よりプイィ・フュメのシャトー・ドゥ・トラシーで5年間責任者を務めます。
ローランが兄シルヴァンの元で働くきっかけとなったのは、2007年に父親が病気になったこと。さらにその翌年、シルヴァンが大口の顧客を失うという不幸が重なり、ローランはブルゴーニュへ戻ることを考え始めます。ローランの友人達は兄弟や家族で一緒に働くことは、色々とトラブルが生じることも多く難しいと引き止めましたが、シルヴァンとの度重なる話し合いの末、シルヴァンの右腕として働くことを決心します。彼がシルヴァンと一緒に働き始めてから2年後の2010年に、小規模な区画の畑を借り、自らのワイン造りをスタート。フィサンの12アール(1アール=0.01ha、10m×10m)のピノ・ノワールとマルサネの3アールのアリゴテという極めて小規模な畑で造られたファースト・ヴィンテージは、霜による被害もあり結局150本のみしか造れませんでしたが、ローラン・パタイユとしてのワイン造りが始まりました。
2011年にシルヴァンのドメーヌにインターンで来ていた日本人のともこさんとローランは結婚します。そして、ともこさんの知人である翻訳家女性とのご縁で、ローランのワインをご紹介いただき、弊社は彼の生産するワインのほぼすべてを日本に輸入することとなります。
年間生産700本程度ということもあり、彼は他の市場にワインを販売しませんでした。ローランは殆ど誰にもワインを造っていることを話さなかったため、2017年まで、ローランが自らのワインを造っていることは、ブルゴーニュで知られていませんでした。2010年から現在に至るまで、マルサネのエ・シェゾやラ・シャンパーニュ・オートのアリゴテの区画を借り、さらに父親が借りていた畑を譲りうけるなどして畑を拡張し、徐々に生産量を増やしています。2019年には、30アールのロンジュロワの畑を購入し、本年2022年に初リリースとなります。
彼の生み出すワインには、ナチュラル感と共に幾層にも重なる奥行きのある旨みがあり、さらに膨大なエネルギーを感じさせてくれます。すでにマルサネのスーパースターとなっている、兄シルヴァンのワイン以上に希少なブルゴーニュワインをぜひお楽しみ下さい。
(以上、輸入元情報より引用)[]