[造手] Walter de Batte [Prima Terra] / ヴァルテル・デ・バッテ[プリマテッラ]
[銘柄] Rosato Prima Terra / ロザート・プリマテッラ
[国] Italy / イタリア
[地域] Liguria / リグーリア州
[品種] Sangiovese75%,Vermentino Rosso,Canaiolo,Merlot / サンジョヴェーゼ、ヴェルメンティーノ・ロッソ、カナイオーロ、メルロー (樹齢20年〜30年)
[タイプ] ロゼ / 辛口 / ミディアムボディ / SO2(酸化防止剤)無添加
[容量] 750ml
<ティスティングコメント>
非常に凝縮したブドウだけに、高いポテンシャルと凝縮感を感じるロゼ。
2年の熟成を経ても、まだこれから先を期待させる味わい。
<畑・栽培>
樹齢30年。
薬品類や肥料に頼るのではなく、自然環境を尊重し、土地、ブドウ樹の自然バランスを尊重したブドウ栽培を行っている。
僅か0.7haの畑から収穫、ワインとして出来上がるのは僅か2000〜3000本。
<醸造>
海の影響を強く受けたサンジョヴェーゼ。
収穫後、約半日果皮と共にし、醗酵が始まるタイミングでモストのみで醗酵。
ステンレスタンクにて6カ月の熟成。
<ストーリー>
リグーリア東部、ラ スペツィア近郊。チンクエ テッレと呼ばれる西端のモンテロ ッソからリオマッジョーレまで、地中海に面した5つの町。近年世界遺産に登録さ れたことでも注目されましたが、ワイン造りの歴史は古く、1100年代にはブドウ栽培・ワイン醸造の記述も残る、歴史ある土地。平地がなく、土地も痩せているチンクエ・テッレ。人々は急斜面の固い岩盤を砕いて石垣を築き、岩盤を砕いた際に出た砂を土壌としてブドウ畑を作ったという非常に過酷な環境。それでも、潮風とミネラル豊富な土壌から生まれるブドウ、ワインは中世の時代より価値を見出され、希少なワインとして評価されてきました。
あまりにも急な斜面、トラクターなどが入る余地はなく、栽培から収穫まですべて が手作業。収穫したブドウを運ぶのさえ、担いで階段を上らなければいけないという厳しさ、、。栽培面積の少なさ、過酷な環境、多大な労力を必要とするチンクエ・テッレのワインは、それだけで希少かつ特別な存在といってもいいでしょう。
ワインを造るだけでも貴重といわれる環境の中、薬品類や肥料に頼るのではなく、自然環境を尊重し、土地、ブドウ樹の自然バランスを尊重したブドウ栽培を行っている。さらに言えば、ただでさえ希少なブドウであるにもかかわらず、そこからさらに収穫量を抑え、果実の凝縮、完熟したブドウから表現されるチンクエテッレの個性。僅か0.7haの畑から収穫、ワインとして出来上がるのは僅か2000〜3000本あまりの少なさに絶句してしまいます。
一切妥協のない栽培・醸造哲学により生み出される彼のワイン。当時の時点で唯一無二のチンクエ テッレとして評価されていたにも関わらず、2007年を最後にDOCから離脱。「自分が造りたい、表現したいのは土地<テロワール>としてのチンクエ・テッレ、名前や肩書に左右されるものじゃない」。これまでの栄誉や肩書きをすべて捨てこれから先の可能性を追求するべく、「Primaterra」としてゼロからのスタートを切ったヴァルテル。一つのワインから、土地を表現する。それだけではなくもっと幅広い世界観を表現しようというヴァルテル・デ・バッテ。これまで以上の独自性を感じつつも、それを十分に感じさせる味わい、凄まじいポテンシャルを秘めたワインです。
白ブドウはブドウ品種によって収穫時期が大きく変わります。
共通して言えるのは樹上にて十分成熟するのを待ってから収穫。果皮の弱いヴェルメンティーノや アルバローラは9月末〜10月初。ボスコは10月末まで分厚い果皮が完熟す のを待ちます。果皮と共に約1週間弱、野生酵母による醗酵を促します。圧搾したタイミングでアッサンブラージュ。その後、オリと共に24ヶ月シュール・リーの状態で熟成。醗酵が終わりきる前に合わせることで、ワインとしてより一体感を得ることができる。そして醗酵の過程でオリに移った要素をすべてワインに戻すための シュール・リー。オリに問題が起きなければ、アッサンブラージュからボトル詰めまで、一度もオリ引きを行わないといいます。 ブドウ自体のポテンシャルの高さはもちろんですが、これほど長いシュール・リーに耐えるだけのバランス感。「早い段階でアッサンブラージュすることで、醗酵の最期を一緒に終えることができる。それはワインに一体感を生みだす。そして、長い期間オリと触れることでオリ由来の味わいや複雑味、香りをワインの戻すことができる。
最も可能性を感じているグラナッチャとシラーより造られるÇericò セリコ。海に切り立った標高500m の土地に2001年に植樹。グラナッチャにとって必要不可欠な海からの風と、昼夜の気温差をもった特異な環境にて栽培。ゆっくりと 成熟する果実を収穫するのは早くても10 月中旬以降、長い時間をかけて熟成した果実のみを収穫。そして成熟した果皮を存分に表現するため、果皮と共に60日〜70日に及ぶ醗酵、そして木樽にて約36ヶ月の熟成。一つのワインを造るために、これほどこだわった栽培哲学、醸造からリリースまでに費やす時間、すべてにおいてケタ外れのワイン。非常に個性的な香り、果実の密度は白に負けずに高く濃密でありながら、柔らかみ、バランス感を決して失っていない。繊細さ、奥行きの 深さを感じるワイン。 過酷な環境、限られた土地。チンクエテッレという名前だけで希少かつ高価といわれる現実に逆らい、VdT として徹底した栽培・醸造、ブドウへのこだわりによって生み出されるヴァルテル・デ・バッテのワインは、味わいを含めそれ以上の価値を持った素晴らしいワインです。リリースされるワインの少なさは常軌を逸している。リグーリアを代表する「唯一無二の造り 手」といっても過言ではないでしょう。
(以上、輸入元情報を元に、一部編集)
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