ルイ・モーラー / ルトゥー・オ・スルス 2020

B566

4,200円(税込4,620円)

[造手] Louis Maurer / ルイ・モーラー
[銘柄] Retour Aux Sources / ルトゥー・オ・スルス
[国] France / フランス
[地域] Alsace, Eichhoffen / アルザス, エイコフェン
[品種] Pinot Gris50%,Riesling50% / ピノ・グリ50%, リースリング50%
[タイプ] オレンジ / 辛口 / ミディアムボディ
[容量] 750ml

<輸入元コメント>
ブラッドオランジを思わせる色合い。オレンジやピンクグレープフルーツ香り。
柔らかくイージードリンキングな口当たり。ジューシーな旨味のある口中には、甘さのないグレナデンのニュアンスが感じられる。フィニッシュには、上品な酸に引き立てられたごく微かなタンニンとともにイチジクのノートが余韻に広がる。

このキュヴェは、ルイの祖父のアルベールが、祖父の時代にはアルザスでマセレーションのワイン醸造法があったとルイに話をしたことから、アイデアが生まれ誕生したものです。マセレーションを施して色素を抽出してから、圧搾して発酵させた個性的なワインです。
ルトゥール・オー・スルスとはフランス語で「ルーツへの回帰」という意味で、祖父の時代への精神的な回帰という敬意を込めて命名されました。

<畑・土壌>
アンドーの村を見下ろす丘陵の斜面。化石の石灰岩混じりの粘土砂岩土壌。

<醸造>
ブドウは手摘みで収穫。ピノ・グリのブドウを果皮ごとリースリングの果汁に漬け込み、約 12 日間のマセレーションを施す。その後、圧搾して、フードル・アルザスシエンヌで野生酵母のみでブドウ以外には何も加えず、SO2 も添加せずに自然に発酵。
発酵終了後、引き続き、フードル・アルザスシエンヌでシュール・リーの状態で翌年の初夏まで熟成。無清澄・ノンフィルター、SO2 も無添加で瓶詰め。
2020 ヴィンテージはリースリングが 9/14、ピノ・グリが 9/15 に収穫。アルコール度数は 13 度。
総生産量 1,400 本。2022 年 2 月時点の SO2 トータル 10mg /L。

<ストーリー>
[ルイ・モーラーについて]
ルイ・モーラーは 1996 年生まれ。ポスト・ミレニアル世代のアルザスでも最も若い世代のヴァン・ナチュールの造り手の一人です。ルイはルファック Rouffach の醸造学校で BTS(醸造栽培上級技術者のディプロマ)を取得。在学中にマルク・クライデンヴァイスとドメーヌ・セルツで研修し、ビオロジック農法のワインへの影響の重要性を学びました。高校卒業後はルカ・リーフェル(当時カトリーヌ・リスが醸造所を間借りしてたドメーヌ)の下で 1 年半修行し、ヴァン・ナチュールについて実践で学びました。
2016 年から実家のドメーヌに参画。当時わずか 20 歳ながら、家族のワインとは別に、自身の名で 3 種類のヴァン・ナチュール(2016 ヴィンテージ)を醸造しました。実家のドメーヌは長年ビオロジックでブドウ栽培を行っており、2009 年からはビオディナミも導入しているため、ルイはさらに先に進みたいと考え、ブドウ以外には何も加えないヴァン・ナチュールの醸造(SO2 も無添加で、必要な場合に限り瓶詰め時に最低限のみ添加する)に挑戦したのです。ルイはドメーヌの三代目になりますが、ドメーヌの創始者である祖父母も両親も彼の挑戦を強く後押ししてくれたそうです。その後、2018 ヴィンテージからは複数品種を混醸したヴァン・ド・ソワフやピノ・グリをリースリングの果汁でマセレーションしたキュヴェなど個性的なワインも造り始めました。
ルイは、カトリーヌ・リスやジャン・ピエール・リエッシュ(二人とも隣村のミッテルベルクハイムに住んでいます)、パトリック・メイエと非常に仲が良く、頻繁に会ってワイン造りについての考えや哲学について意見交換をしています。ラベルデザインは彼のガールフレンドがデザインしたものだそうです。

[ドメーヌについて]
ルイの実家のドメーヌはルイの祖父によって設立。現在はルイの父のフィリップが当主を務めています。ストラスブールとコルマールのほぼ中間のエイコフェンEichhoffen に本拠を置いています。栽培面積は 16ヘクタールで、細分化された40 の区画がエイコフェンと隣村のアンドロー、エプフィグ、イッタースヴィラーに点在しています。
ドメーヌでは昔から除草剤や化学肥料は一切使用しておらす、15 年以上前に完全なビオロジックに転換。2009 年からはビオディナミも導入しました。これによって、ブドウ木の生命力が劇的に向上し、自然に収量が低くなり、ブドウ中のエキスも最上の状態で凝縮されるようになりました。ドメーヌの畑は全て耕耘され、中耕除草も行います。ブドウ畑の畝の間には下草を生やし、ライ麦と野菜を栽培しています。そして、初夏に下草を抜いて、畝の間に敷き詰めてカバークロップにしています。こうすることによって、草が自然の覆いの役割を果たし、過剰な暑さや雨から土を保護してくれるのです。また、地中の温度が低く保たれることによって微生物の活動と、土中の水の浸透能力が維持されるという効果もあるのです。
ブドウの病害予防には、イラクサ、トクサ、ヤナギなどのハーブや植物の煎じ薬を用いています。また、堆肥や牛糞、ブドウの搾りかすや藁などをベースにしたコンポストを自前で作って畑に撒いています。生命力に満ちたこのコンポストによって土が活性化され、健康で成熟した果実を造るために必要なあらゆるミネラル成分がブドウ木に行き渡ります。ドメーヌでは、生きた土壌とブドウ木から、成熟のピークに達したブドウを低収量で収穫することがテロワールを表現するために必要不可欠な条件であると考えています。

[醸造と周辺環境について]
醸造に関しては、何よりもブドウを尊重することを大切にしています。ワインがテロワールとその独創性を最大限に表現できるように、人為的介入を最小限にしています。ブドウは野生酵母で自発的に発酵され、スーティラージュも必要な場合にしか行いません。SO2 も必要な最低限のみ添加するだけです。ワインはアルザス伝統のフードルで醸造されます。フードルでは大きな澱が樽の底に沈殿し、細かい澱が通常の樽よりも広がるという利点があります。ドメーヌのワインは全てエコサートの認証を受けています。
このように、ルイの実家のドメーヌのワインはビオディナミ栽培と人為的介入の少ない醸造で造られていますが、カトリーヌ・リスやリエッシュ、パトリック・メイエなどとの交流で触発されたルイは、家業に参画した 2016 年から、それをさらに進めたヴァン・ナチュールの醸造(ブドウ以外に何も加えず醸造。SO2 も無添加。必要な場合に限り瓶詰め時に最低限のみ添加)に挑戦することを決断したのです。
祖父母も両親も、ルイの挑戦を後押してくれ、ルイはドメーヌの約 3 ヘクタールの区画の栽培の全てを委ねられ、自分の手で栽培したブドウから自分自身の名前でナチュラルワインを 2016 ヴィンテージから醸造しています。
ルイのドメーヌは、マルク・クライデンヴァイスの本拠 Andlau アンドローや、カトリーヌ・リスやジャン・ピエール・リエッシュが本拠を置く Mittelbergheim ミッテルベルクハイム、オステルタグの本拠 Epfig エプフィグなどの村に隣り合わせています。ルイ・モーラーは、現在のアルザスで最もエキサイティングな場所に生まれた最新世代のヴァン・ナチュールの造り手と言えます。
(以上、輸入元情報より引用)[]

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