ポッジョ・ディ・ソット / ロッソ・ディ・モンタルチーノ 2016

C621

9,055円(税込9,961円)

[造手] Poggio Di Sotto / ポッジョ・ディ・ソット
[銘柄] Rosso di Montalcino / ロッソ・ディ・モンタルチーノ
[国] Italy / イタリア
[地域] Toscana / トスカーナ州, Montalcino / モンタルチーノ
[品種] Sangiovese Grosso / サンジョヴェーゼ・グロッソ
[タイプ] 赤 / 辛口 / フルボディ
[容量] 750ml

<輸入元コメント>
ロッソに使用されているのは、ブルネッロと同じ厳選されたブドウ。熟成に関しても同じくオーク樽で2年間熟成させており、このままあと2年熟成させればブルネッロとして出荷できるものを、一足早く「ロッソ・ディ・モンタルチーノ」として販売しているのです。伸びやかな酸と穏やかなタンニンが織りなす優美なスタイルで、今後さらに15年以上の熟成ポテンシャルを備えた逸品です。

<畑・栽培>
ポッジョ・ディ・ソットはモンタルチーノの境界となるオルチャ川の近くに位置しており、32haもの敷地内のうち、10ha余りの急斜面にブドウ畑が広がっています。畑は標高200m、300m、450mの3つの場所に位置。標高1700mのアミアータ山脈からの冷風と、川を通って海からの冷風という2つの冷却効果を受けています。そのため湿気がたまらず病害のリスクヘッジにもなり、ブドウの生育に理想的な昼夜の寒暖差を実現しているのです。
土壌も畑によって異なっており、450mは砂に近いサラサラした粘土質、200〜300mは川に近く石がちで、粘土の割合は少なくなっています。標高や土壌の多様性や理想的な昼夜の寒暖差により、成熟と酸の見事なバランスを備えたワインを造り出すブドウが生まれるのです。
栽培に関しては非介入主義で、サンジョヴェーゼ・グロッソのみを育てています。ブドウの樹齢は15〜45年と他ワイナリーに比べて高く、コルドン仕立て(短梢剪定)を採用。さらに50%以上のグリーンハーヴェストを導入することにより、1ha当たり3tと、規程の8tより少ない低収量で、クオリティの高いブドウ造りを実現。また、グリーンハーヴェストにてカットされた熟す前のブドウは土に還って肥料にするなど、環境に配慮したブドウ栽培を実施しています。

<ストーリー>
1989年に設立された、伝統派ブルネッロ・ディ・モンタルチーノを代表するポッジョ・ディ・ソット。現在のワイナリーの地位を築き上げたのは、ブルゴーニュワイン好きが高じて第2の人生をワイン造りに捧げた元オーナーのピエロ・パルムッチ氏です。パルムッチ氏はミラノ大学と協力し、土壌にあった最高のサンジョベーゼ・クローンを選択するなど学術的な視点から栽培、醸造を実践しました。
そして醸造責任者として活躍したのは、イタリア随一の名醸造家、故ジュリオ・ガンベッリ氏。あの「カーゼ・バッセ」や「モンテヴェルティネ」といったサンジョヴェーゼの最高峰も手掛け、ブルゴーニュのアンリ・ジャイエ氏、イタリアのジャコモ・タキス氏に並び称される傑出した人物です。長年の経験と天才的なテイスティング能力をもとに、伝統的な手法でサンジョヴェーゼのピュアな魅力を引き出し、「サンジョヴェーゼの神様」とも称されていました。
2011年に惜しまれつつもパルムッチ氏から、コッレ・マッサリに経営権が譲り渡されます。コッレ・マッサリのオーナー、クラウディオ・ティーパ氏は、トスカーナにソットを含む4つのワイナリーを所有し、DOCモンテクッコの「カステッロ・ディ・コッレ・マッサーリ」で『ガンベロ・ロッソ』の2014年最優秀生産者に選出されたこともある、名門ワインファミリーのトップです。
ティーパ氏はポッジョ・ディ・ソットへの熱い思いから、6年もの交渉を経て、ワイナリーを所有するという夢を実現。「パルムッチ氏とジュリオ・ガンベッリ氏が築いたソットのスタイルはパーフェクトだから何も変えない。」と語るように、今もなお伝説とも言える2人のスタイルを引き継いでワイン造りを実践しています。

醸造に関しては、伝統的な製法を実施。収穫量を極限まで抑えられたブドウは、斜面の高低差を利用した地下1階の裏口から、温度管理のしやすい地下に搬入されます。発酵には野生酵母のみを使用し、発酵が終わると重力移動システムで地下2階の熟成庫に移動。その後の熟成においても伝統的な製法にこだわり、全てのブドウは昔ながらのスラヴォニア産の大樽で最低2年の長期間熟成を行っています。
一般的にはキュヴェごとに異なる区画のブドウを使用することが多いのですが、ポッジョ・ディ・ソットでは「ワインのポテンシャルとは造り始めてからでなければ判別し難いものであり、少なくともマロラクティック発酵が終わって大樽での熟成を始めなければその判断はできない」という考えのもと、ロッソ、ブルネッロ、リゼルヴァに使用するロットはバレルテイスティングで決定しています。
2年間の熟成の後バレルテイスティングを実施し、クリスピーな酸が特徴的なロットはロッソ用に瓶詰め。残りのロットはさらに2年間熟成しブルネッロとして、そしてボディとフィネス、ポテンシャルに優れていると判断したロットはさらに1年の熟成を経てリゼルヴァとして瓶詰めされます。
その後ロッソは少なくとも6ヵ月、ブルネッロは1年間瓶内熟成。生み出されるワインは、純粋な蜜のようなブドウの旨みやエキス分がたっぷりと含まれている、非常に官能的な仕上がりで、時間を経ることによって多彩な要素が見事に溶け合ったテイストを実現しています。
ワインメーカーのフェデリコ・スタデリーノ氏がポッジョ・ディ・ソットの使命について、「集中力、静けさといった雰囲気をもたらすために、ニュアンスや美しさを感じられるワインを造り、飲み手に感じてもらうことである。」とコメントする通り、ポッジョ・ディ・ソットにしか造り出せない複雑なテイストが混在しながらも透明感があってピュアなスタイルは、多くのワインラヴァ―を魅了し続けています。

ポッジョ・ディ・ソットの実力を証明するのは、イタリア国内の評価誌などでの華々しい受賞歴の数々。2001年のブルネッロ・ディ・モンタルチーノがイタリアソムリエ協会発行のワインガイド「ドゥエミラヴィーニ」でイタリアの赤ワインとしてNo.1となりました。
また、ポッジョ・ディ・ソットのワインはイタリア・スローフード協会の発行する『ガンベロ・ロッソ ヴィニ・ディタリア』において、最高評価のトレ・ビッキエリを幾度も獲得。2007年には、10周年を記念した限定キュヴェ、「イル・デチェンナーレ」が同誌の2008年版で「最高のイタリア・赤ワイン」に選出されました。
さらに、ブルネッロ・ディ・モンタルチーノの2005年ヴィンテージが人気漫画『神の雫』の「第九の使徒」に選ばれ、日本でも一躍有名になるなど、国内外において伝統派ブルネッロのトップ生産者の一つとして君臨し続けています。
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