[造り手] Radikon / ラディコン
[銘柄名] RS / エッレエッセ
[原産国] Italy / イタリア
[州・県] Friuli Venezia Giulia / フリウリ・ヴェネツィア・ジュリア州, Gorizia / ゴリツィア県
[地域] Oslavje / オスラヴィエ(スロヴェニア語では Oslavia / オスラヴィア)
[品種] Merlot 75%, Pignolo 25% / メルロー75%, ピニョーロ25%
[タイプ] 赤 / 辛口 / ミディアムボディ / IGT
[容量] 750ml

[前当主]:スタニスラオ・ラディコン(スタニスラヴ・ラディコン)
[現当主]:サシャ・ラディコン

<輸入元コメント>
Rosso(赤)のR、サシャのS、14は2014、つまり、2014年産のブドウ(メルロー75%、ピニョーロ25%)を使ったサシャ シリーズの赤ワインになります。太陽の恩恵を全くと言っていいほど受けることのなかった2014年、一部のメルローとピニョーロを混醸、醸し期間も2週間程度に留め、木樽で3年熟成させた後にボトリングされたのが今回のワインとなります。全然軽いワインではないのですが、もう既にどえらい飲み心地です。毎年生産されるわけではなく、次ヴィンテージは2017との事。

[畑] 12ha, 標高約190m。降雨量1700mm。比較的冷涼
[土壌] 粘土が多く混ざるポンカ(泥灰土とカルシウムを含む砂地で柔らかい層)
[栽培] ビオロジック(有機栽培)


<ストーリー>

戦後間もなく、スタンコ(スタニスラオの愛称)のお祖父さんがワイナリーとしての活動を開始します。

1980年にワイナリーはスタンコのものとなり、同時にそれまで桶売りをしていたワインの自家ボトリングを開始。自らの名前を冠したワインを世に出すわけですから、より高いクオリティを追求する手法を採用するようになります。

1980年代後半までは培養酵母を添加、ステンレスタンクで温度管理をしながらの醗酵といった当時“伝統的”とされてきた手法を採用し、80年代後半からは小樽での醗酵・熟成こそがクオリティの高い白を造る為には重要だと考えるようになります。

しかし、赤ワインのほうが白よりも複雑(偉大)であると、ほぼ無意識の世界でそういった思い込み(認識)があり、それに疑問を感じたのが1994-1995年頃。

加えて、彼の住む土地コッリオは伝統的に白の生産地域。複雑で、なおかつ自然な造り&味わいの白を造ろうと考えた時、

「だったら、赤みたいに白を造っちゃえばいいんじゃね?そもそも、ブドウの皮の色の違いで、造り方が違う事自体変なんだよ。昔は白だってそうやって造っていたんだし、皮ごとの方が醗酵もスムーズに進むはずだし、ますます培養酵母なんかに頼る理由がなくなるじゃんか!」

というわけで1995年、リボッラ・ジャッラで皮ごとの醗酵を試験的に行います。バリックを縦置きにして、樽の丸い板の部分をぶち抜いて作った即席の開放式醗酵槽だったので生産量も300本程度。商品として扱ったのはヴィナイオータだけではないでしょうか。

1996年、白ワインの全生産量に対してマセレーションを開始(1週間程度)。そして、土着品種であるリボッラ・ジャッラにこそスポットライトを当ててあげなければならないと考えるようになり、リボッラ以外のブドウ(シャルドネ、ソーヴィニョン、ピノグリージョ、2000年まではトカイも若干)は全て混醸し、オスラーヴィエ(彼の住む村の名前、オスラーヴィアのスロヴェニア語表記)という名前でリリース。

1997年頃から大樽で3年熟成させるようになり、マセレーションの期間もアルコール醗酵の最後まで行うように。通常のキュベ用のブドウよりもより長く樹上で追熟させたブドウで仕込んだワインは古バリックで4年以上熟成させ、5年以上の瓶内熟成を経て、同年に生まれたスタンコの次女の名を冠してリゼルヴァ・イヴァーナとしてリリース。リボッラ1997年のイヴァーナは、イタリア自由なワイン界の世界遺産に認定されるべきものかと。

1999年、2000年とオスラーヴィエの一部極少量を酸化防止剤完全無添加でボトリング、その結果で確証を得たスタンコは段階的に本数を増やし、2002年からは全生産量を無添加でボトリング(メルローは1999年か2000年から無添加)。

長期間の醸し醗酵による、ブドウから最大限の抽出を行うようになってから、タンニンを丸くするために樽での熟成期間も長くし、ボトリングしてからも香り味わいが花開くのを待つために、ビン熟成も長く取るようになり・・・ラディコンはこう言います。

「樽で1年寝かせたワインは、瓶で1年寝かせれば味わいは概ね開いてくる。2年樽熟させたものは、瓶で2年、俺のワインように樽で3-4年寝かせているものなら、やはり瓶でも3-4年は休ませたい。酸化的な環境に長く慣れ親しんでしまったワインは、瓶という還元的な容器に入れられると、極度のストレス状態になってしまって、そのストレスから解放されるのにより時間がかかるんだ。」

8割以上の生産量を6年後にリリース、残り2割も2年後に出るどころか10年後にリリース。平均してみると、約7年後にワインをリリースさせていることになります。(以上、輸入元情報より引用)


<ボトル&コルクのサイズ、形状にについて>

「白ワインとはいえランチに2人で750mlは多いなー。だけど375mlだと少しもの足りない・・・。」

と思ったりすることありますよね?ラディコンはそこから

「特に自分の造るようなワインこそ、500mlにしたらもっと活躍の場があるはずだ!」

と、この2つのサイズでのリリースを思いついたんだそうです(1000mlは4人用もしくはパーティーサイズということなんだと思います)。そしてラディコンはサイズを変えること以外にも、年々減っている良質な天然コルクが今後さらに入手困難になることを危惧して、コルク業者に今までにない小さなコルクを、瓶業者に今までにない小さな口径の瓶を開発してもらい、エディ・カンテと共に“良質な天然コルクをより多く確保していこう!”プロジェクトを発足したのです。

ここで皆さんも

「でも500mlにするんなら、750mlより酸化しやすいんじゃない?」という疑問を持たれるかもしれません。

確かにそうです。
750mlより1500ml、1500mlより3000mlと、より大きい容器の方が酸化のスピードが遅いのはよく云われていることです。それはワインの場合容器が大きくなると中に入る液体の量が2倍も3倍も多くなるのに対して、容器の中に入る空気の量はそれほど多くならないため、小さい容器よりも大きい容器の方が空気と液体の接触率が小さいためです。
ラディコンはこうした問題点を解消するために瓶業者と繰り返し議論を重ね、“世界初!500mlなのに、空気の接触率が従来の750mlと同じ瓶”の開発に成功したのです。(以上、輸入元情報より引用)

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